明日は明日の風が吹く

80年代の日産車、三菱車はターボ一色と言う感じでした。
しかも、そのターボを誇張するかのようにフロントに「TURBO」という鏡文字が書かれていたり、そういったステッカーを貼ったりしていました。
しかしこれらは、BMW2002ターボ、ポルシェ930ターボに端を発することであろうと思います。
2002ターボのフロントに書かれた「TURBO」の鏡文字に、スーパーカー世代の皆さんは過給器への憧れを感じたことでしょう。

後ろから迫ってくる車に書かれた、バックミラー越しに見える「TURBO」の文字。
想像するだけでもワクワクします。


ナニコレ。

[3回]

尾道駅と因島土生港を結ぶ路線バスは一日24往復が運行され、せいのカメラ店の前の道路はその路線になっています。
乗り入れ業者は本四バス、おのみちバス、因の島運輸の3社です。
そのうちの本四バスの一台に上の写真の車両があります。

何で鏡文字なんでしょうか。しかも文字だけじゃなく広告全体が裏になってます。
ナンバープレートが普通に見えますのでこの写真が裏焼きじゃないことはお分かり頂けると思います。
では試しに画像処理で裏返してみましょう。

普通の広告になりました。
出光マークも違和感ありません。

なんで裏なの？

じゃぁ他の車両はどうでしょうか。
同じ本四バスの別の車両は?

普通です。

因の島バスは？

当然ながら鏡文字ではありません。

おのみちバスも

言うまでもなく、普通です。

最初に書いたように、フロント側に鏡文字があれば、前を走る車のバックミラー越しに普通に見えますので意味がありますが、この広告は後ろについてます。
当然裏にしか見えません。
しかもこの広告1枚だけ。
意図的に裏にしているとしか思えませんが、その意図が分かりません。

確かに印象的と言う意味では広告としての効果はありますが…

一つの考察。
この広告のデザインはちょっと古いですよね。
70〜80年代あたりでしょうか。80年代後半以降であればガソリンにブランド名が付き、その名前が書かれるはずです。例えば出光の場合「ゼアス」とか。
この広告が80年代半ばのものであるなら、時代は「TURBO」に代表されるような鏡文字が流行っていた時代です。
それにバスの広告も今のようにお尻に一枚だけではなく、当時であればサイドやフロントにも付けられていたはずです。
であれば、この広告はそもそもバスのフロントに付けられていて、前を走る車のバックミラー越しにちゃんと見えることを狙ったものではないでしょうか。
しかも広告主はガソリンスタンド。車関係の流行りものに便乗する可能性は高いでしょう。

しかしこの広告、20年経っているようには見えません。
謎は深まるばかりです。

とりあえず、ナニコレ珍百景に応募しておきました。