これまでに何度か記事にしていますが、ミノルタのM-ROKKOR 28mmには、前群の内側が結露してしまうという持病があるんです。
実はこれは発売当初から有ったようで、当時は無償で修理してくれていたという話もあります。
が、今となってはそれもかなわず。
と言うよりも、今頃この症状が出るレンズも少なくなく、でも描写のいいレンズなのでたったそれだけのことで使えなくなるというのももったいない話。
ならば修理ということになりますが、実はそれが問題で、このレンズの前群はカシメてあるんですね。
だから通常の修理では対処不能。
でもね、
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無理をすればなんとかできるかなというのがこのブログで度々お伝えしている話です。
簡単に言えば、そのカシメを外すんです。
しかしこれで確実にちゃんと直るというわけではありません。
場合によってはほとんど改善できないかもしれません。
でも、修理することで良くなる可能性はあるはずですし、ましてや現状より悪くなることはないでしょうから。
と言うことで今回のケースです。
見たところこのレンズも前玉の裏の方がブツブツなっています。
では化粧リングを外して、
その下のリングも外して(これは外さなくてもいいです)、そしたらカニ目を使って、レンズ前群を外します。
今回のケースでは前群最後端に少しカビがありました。
が、これは普通にキレイになりますので全く問題ではありません。
問題はこちら、
のぞいてみるとやっぱり結露した感じがありますね。
ではいつもの様に慎重にカシメを外します。
レンズが外れたらクリーニング。
これでとりあえずはキレイになりましたか?
今回はうまくいったような気がしますが…
しかし、強い光にかざしてみると、
あれま、やっぱレンズはやられてますね。
このレンズの前群は、カシメてあります。
ですからつまりは密閉されているわけです。
ですがどういうわけか、この密閉された空間で結露が起こるのです。
しかもゆっくり時間をかけて結露するようで、気が付いた時にはブツブツがいっぱいということがほとんどです。
しかも永い時間が経過していますので、結露した部分はレンズを酸化させて跡が残ってしまうこともよくあるのです。
でも今回のケースでは、すごく強い光を直接当てた時に見えるだけで、通常であればほぼ透明です。
これくらいなら撮影に大きな影響がないとも予想できます。
ではこの状態で仮組みして試写してみましょう。
M-ROKKOR 28mmを、マウントアダプタを介して、LUMIX GF3に装着しての撮影です。
ですので画角は56mm相当になっています。
どうでしょうか。
直射日光があたる時に撮影してみたのですが、
ほんの少しコントラストが低いといいますか、よく言えばシットリと写っています。
強い逆光で撮影した場合でも曇ったレンズ特有のソフトがかかったような感じにはなっていませんね。
これなら充分使えると思います。
レンズの曇りを完全に取りたい場合は研磨して再コーティングするしか有りません。
しかしそうなると、このレンズのキレイなのがもう1本買えるようなことにもなりかねません。
そういう修理を望む方にはこのようなやり方は向いていません。
ですが、私の考えはなるべく使ってもらいたいということ。
そのためには修理費用をなるべく抑えること。。
そうすることでクラカメやクラシックレンズを楽しんでくれる人が増えることを望んでいます。
つまり使ってこそ華です。
レンズにある程度汚れが残っていても、実際にはこのくらいの写りは維持できる場合もあります。
このレンズの場合、修理不能と言われることも多いです。
たしかに完全に治すことは出来ないかもしれません。
でも使って困らない程度には復元できる可能性はあるのです。
もちろん使えるほどに治らない場合もありますが。
もしこのレンズをお持ちの方で、同様の修理を望む方はご連絡下さい。
カシメを外してレンズの結露を取るという内容で、8400円でお受けいたします。
レンズのコーティングについては対応いたしませんので、どこまで復活できるかはやってみないとわかりません。
それでもよろしければどうぞご連絡下さい。
もし自分で修理したいということであれば、不明な点はご質問下さい。
可能な限りお答えいたします。
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せいのカメラ店
0848-44-4430
seino@bbbn.jp
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