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尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店



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007といえば、ジェームズ・ボンド。
ジェームズ・ボンドといえばだれを思い浮かべますでしょうか。
やっぱり一番人気はショーン・コネリーかな?
個人的にはロジャー・ムーアの方が印象深かったりします。
でも雰囲気が好きなのはピアース・ブロスナンですね。
しかし映画としての面白さは、ショーン・コネリー時代が一番面白かったのかもしれません。
と言うことで、今回の修理はロシアのカメラ、キエフです。
P1060131.jpg
このカメラも使いたいカメラの一つです。

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しかしキエフというと、コンタックスのコピーとして有名ですね。
というよりコンタックスそのものか?
私はキエフの型番についてはあまり知識がなくて、よく分からないんです。
コンタックスで言えば、II型、IIa型、III型、IIIa型などがありますが、
今回のキエフは距離計の基線長が長いタイプで、軍艦部に露出計のついたタイプ。
ですので、コンタックスIII型と同じということですね。

では今回のキエフですが、どこが悪いのかといいますと、シャッターやピントなどには不具合は無いのですが、フィルム送りがおかしいのです。
現像したフィルムをみると、コマとコマの間が大きく空いてしまっているんですね。
さて、これはどうしたわけでしょうか。

まず疑うのは、パーフォレーションのスプロケットですが、パーフォレーションを送るための歯が、8枚送られれば正常のはず。
で、このカメラを見てみると、
?8枚送られます。
巻上げ自体は正常のようですね。

と、なると、巻き戻しボタンが押されたままになっているとか?
DSCF1351.jpg
見ると、巻き戻しボタンが、結構出っ張ってますね。
もしすると、ケースに入れた時などにこれが押されて、パーフォレーションでの位置決めがなされていないのかもしれません。

そこで、テスト用のフィルムを入れて、カメラをケースに入れて動作チェックしてみましょう。
もし、巻き戻しボタンが押されてしまっているなら、巻き戻しノブを回したら、フィルムが巻き戻るはず。

が、フィルムを入れようとしたら、うまく入りません。
DSCF1353.jpg
この写真でわかりますでしょうか。
フィルムが、本来の位置より下がっていて、パーフォレーションがちゃんと掛かっていません(黄矢印)。
つまり、フィルム巻上げ用のスプールが、少し下がってしまっているんです(赤矢印)。

もしかすると、ここでちゃんとパーフォレーションにかからずに、位置決めができていなかったためなのかもしrません。

このスプールは、オーナーさんが、フィルムのパトローネの軸をスプールとして使っているのだとか。
で、これを見てみると、カメラへの装着部分に、少し突起があるんですね(赤矢印)。
DSCF1358.jpg
この写真の、左のがカメラにつけられていたスプール。
そして右のものが突起を切り落としたパトローネの軸です。

では突起を切り落としたものを取り付けて、フィルムを装填してみましょう。
DSCF1357.jpg
これなら、パーフォレーションにちゃんとかかって、フィルムもまっすぐ装填できてますね。
ではこれを使って試写してみましょうか。

P1060132.jpg
その結果がこちら。
おお、フィルム送りがちゃんとなってます。
これで一件落着ですね。

では、もうちょっと使いやすいように、スプールに手を加えておきましょう。
DSCF1360.jpg
まずは先ほど突起を削り落としましたが、穴の部分は、巻き上げ用の部品より大きい穴が開いていますので、ブカブカで、保持できません。
ですので、穴の内側にアルミテープを貼り付けて、巻き上げ用の部品が、ピッタリはまるようにします。
これでスプールがちゃんとカメラに保持できます。

そして、フィルムを挿せるように切込みを入れて、
DSCF1361.jpg
その位置が分かりやすいようにペイントしておきましょう。
フィルムを装填する時は、ここにフィルムの先端を差し込めばいいわけです。

それから、出っ張っていた巻戻しボタンも、少し引っ込めておきましょう。
DSCF1359.jpg
巻き戻しボタンの構成部品はこのようになっています。
赤矢印のネジが。ボタンにつけられて、ネジの頭で、カメラ側の巻き戻りボタンを押すようになっています。
ワッシャーは、位置調整用のスペーサーようです。
ボタンが出っ張っていた要因は、このネジがちゃんと締まっていなかったことと、スペーサーが多すぎたこと。
このワッシャーを1枚とって、ネジをちゃんと締めれば、いくぶんかはボタンが奥に入りました。

と言うことで、今回の修理完了です。

と、言いますか、カメラ自体はなんともなかったですね。
久しぶりに007の映画見たくなってきた。

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