明日は明日の風が吹く

デジカメを修理することって、ある意味難しく、でもある意味簡単と言えるかもしれません。
と言うのも、物理的な故障というのはごくわずかで、その多くは電気的な内容であるからです。
どこかの電子パーツを交換すれば直るのかもしれませんが、その箇所を特定するのも簡単じゃ無いですね。
ですので、そういう意味では修理は難しいです。
しかし、不具合があると思われる基板やユニットをまるごと交換してしまえば、それだけで直ってしまうわけです。
そういう意味では修理は簡単ですね。
しかし、基板などの部品は簡単に手に入る物でも無く、修理は必然的にメーカー対応になってくるわけです。

ということでこちら。

[2回]

これは何かといいますと、見ての通り、ニコンD80。
デジタル一眼レフです。
ですので修理となれば、当然メーカー送りということになるのですが、今回の場合症状が微妙です。
それは何かといいますと、なにかちょっとだけ音がするという話。

カメラを振ってみると、カメラの中からカチャカチャと小さい音が聞こえるんですよ。
こんなの放っとけばいいでしょうと思うんですが、オーナーさんは気になるようで、
じゃぁまぁとりあえず診てみましょうかという話です。

もしかしたら内部でネジが外れていたりとか、それとも部品の取付部が外れているとか。
いろいろと予想はできるのですが、やっぱり開けてみないと結論は出ません。

かと言って直るとも言いきれませんが、とりあえず開けてみましょか。


まずは低面部から外していきます。
で、矢印の所だけネジの頭が違いますね。
なのでこれは外さずにおきましょう。


そうか、巻き上げ関係の部品もなければ、巻き戻し関係の部品もありませんね。

この状態でカメラを振ってみると、なんとなく撮像素子の奥の方というか、背面の方というか、
なんかその辺で音がしているような気もします。

では背面カバーを外しましょうか。
側面にあるネジ4本を外せば、背面カバーは液晶画面と一緒に外れます。

もちろんフィルム状の配線がつながっていますので、そういった物も外します。


こちらが背面カバーが外れた状態。
この状態でカメラを振ってみましょう。
するとやっぱり背面あたりから音がしているようですね。

では、ここに見えている金属板を外して、その下の基板を外してみましょうか。


はい、これが外した基板。
でもリード線が2本、その下の基板とつながってハンダ付けしてありますね。

ハンダを外すのもちょっと面倒なので、とりあえずこの状態で基板を振ってみましょうか。
するとこのカチャカチャという音はこの基板からしているようですね。

ネジでも外れているのかと予想したのですが、どうもそうでも無さそうです。
ですのでこの基板の裏や表をよく観察してみましょう。
振って音を確認しながら、裏や表を何度も見てみます。

が、
どうしたことでしょうか。
基板から音がしているのは分かるのに、その基板のどこから音がしているのか特定できませんよ。

うーん。
どうしましょう。
何度見てもまったく分かりません。

摩訶不思議。
もしかすると、傾きセンサーなどから音がしているのかもしれませんね。

簡単に直るかと思っていたんですが、ここで止まるとは予想していませんでした。
では基板につながったリード線を外して、本格的に調査してみましょうかね。

それともやっぱりメーカーに修理に出しますか。