尾道発 - カメラ屋の独り言 - Presented by せいのカメラ店
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フジフィルムの超廉価カメラで、フジペットというのが有ったんですが、これが結構面白い。 うちにフジペットEEが一台あったんでちょっと見てみましょう。 どう見ても高級な感じはしませんね。 そりゃそうだ、超入門向けカメラなんです。
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使うフィルムは120で6X6。レンズは70mm、F11だそうです。 シャッターは単速1/60。それでもシンクロします。 カメラの底を見ると、 こっちに回せば開きますよと言う感じのダイヤルがあるだけです。 回してみると、 裏ブタはボッコリと外れます。 圧板らしい圧板も無く。このフィルムを使えとばかりに、ネオパンSSのシールが貼ってあります。 カメラ本体の方は、 こんな感じ。特に何か有るということもありませんが、シャッターの後ろにくさび形の絞りがフラフラしています。 ファインダーをのぞいてみると、 真四角の枠中に、矢印が出てきています。 この矢印は露出計と連動していて、多分フレームから外れるぐらい振れたらオーバーとかアンダーになるよということを教えてくれるんじゃないでしょうか。 露出計はもちろん セレンです。 測光した結果がそのまま絞りの動きになって、露出を制御しています。 さっきファインダーの中に見えた矢印の反対側にくさび形の絞りがついていて、露出計の動きが直接絞りを変えているのです。 無茶苦茶単純です。 普通では有り得ませんが、露出計自身に絞りを動かさせているのです。 ただし、そのせいで、少しのショックで絞りはフラフラします。 レンズは70mmということでしたが、 実はレンズは一枚だけです。一群一枚です。しかもプラスチック。 これで本当に写るのかと思えるような感じです。 その奥にギロチン式のシャッターとバネが見えます。 すばらしく単純で面白いですね。写ルンですのルーツを感じました。 今となってはもう造られることは無いでしょうが、このフジペットEEを見ていると、「写ルンですAE」って言うのもできていたかも知れないと思わせます。 または、トイカメ愛好家に人気のホルガは、現代版フジペットではないかとも思わせてくれます。 うちにあったこの個体は、シャッターを押しても切れません。 そして、露出計も動いてないようです。 しかもレンズもファインダーも結構汚れています。 せっかくなのでちょっと直してみましょうか。 ということで、続きはまた今度。