明日は明日の風が吹く

ツアイスイエナのフレクトゴン35mmの修理の続きです。
「CARL ZEISS JENA」と書いて、「カールツアイスイエナ」と読むんですよね。
「カールツアイス｣はおなじみなのでいいとして、「JENA」と書いて「イエナ｣と読むのはなかなか難しいかも。
でも自分たちのようなスーパーカー世代には少しだけなじみがあります。
幻の名車「ランボルギーニ イオタ｣は「JOTA」と書いて「イオタ｣と読みますから。

では本題に。
絞りが不動の原因はどうやら油による絞りの粘りによるもののようだと言うところまでが前回の話。
なので今回はその絞りをバラしてきれいに洗ってあげましょう。

ではまず一連の部品を押さえてある筒状のネジを外します。
外した筒状のネジが左上です。

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そしたら次に矢印の2本のマイナスネジを外しましょう。
これはご覧のリング状のカムと、絞りリングとリンクする部品を留めている部分です。
このネジを外さないとリング状のカムが外れません。


そして次に、自動絞りのリンケージを外します。
赤矢印の方はもう外した後です。
緑矢印の方は、絞り羽根を直接動かす部品なので取り付け位置を確認しながら外します。


そこまで外したらレンズの前側を下にして、絞り羽根を含む内部の部品をゆっくり押し下げながら外します。
で、外れた状態が上の写真。
では絞り羽根とかの汚れた部品を外してベンジン浴で洗いましょう。


絞り羽根とかを外した残りがこちら。
赤矢印の部分に切り欠きがあって、取り付け時の位置決めになっています。
そして緑矢印のスプリングは自動絞りのリンケージにテンションをかけるためのものです。


では洗った絞り羽根他を組んでいきます。
上の写真の灰色の大きいリングと黒い小さいリングは大体このあたりの角度で付けるといいと思います。
最終的に灰色の大きいリングの方は締め込まれて固定されますが、絞り羽根の開き方の微調整を担っています。
しかしその調整は鏡胴に組み付けた後です。

絞り羽根が組みあがったら、絞りユニットのケースをかぶせるようにはめます。
後はバラした時の逆の手順で組んでいきます。

組みあがった絞りユニットは鏡胴に取り付けて、マウント部も取り付けます。
そこまでできたら絞り開度の調整を行います。

この時、最初の写真で外した筒状のネジは少し緩めておきます。
絞りリングを操作して開放に合わせます。
そしたら、開放時に絞り羽根がちょうどいっぱいに開くように調整します。

こんな感じに。
調整方法は、一つ前の写真に写っている灰色のリングを少しだけ回して行います。
自動絞りのリンケージ部分などから細いドライバーを突っ込んで調整しましたが、もしかしたらもっといい方法が有るのかも知れません。
それに、絞り羽根がこの位置に来るような調整が正解なのかどうかも分かりませんが、でも多分あっていると思います。
このあたりに詳しい方がおられましたらコメントなどお願いします。

で、調整が終わったら前群と後群のレンズをつけて完了ですが、その前に、自動絞りがちゃんと動作するか確認しておきましょう。

そると、あれ？
どうもオートにするとおかしいですね。
ある程度の絞り以上に絞っていると、オートにした時に完全に開放になりません。
これでは使い物になりませんね。
どうしたことなんでしょうか。

調査を含めて続きは次回。