明日は明日の風が吹く

以前から欲しいなぁと思っていたレンズに、ツアイスイコンのフレクトゴン(Flektogon)35mmがあります。
このレンズは、以前修理したこともあるのですが、35mmという焦点距離もいい感じですし、何と言っても最短撮影距離が20cm足らずという、マクロレンズのように使うことが出来るのが大変面白い所。
ツアイスのレンズですので描写も悪くないし、開放絞りもF2.4と、比較的明るめです。
とりあえずこれ1本持っとけばほとんどのシチュエーションに対応できる便利なレンズです。
そんなフレクトゴンを、今回幸いにも安価に入手することが出来ました。

なんで安かったのかといいますと…

[3回]

上の写真を見て頂けるとわかると思いますが、部品がバラバラ出てきてますね。
そうです、ジャンクです。

ジャンクなので破格値です。
いや、ジャンクだから当然ですか。安くても破格じゃありませんね。
絞り羽根や、それに関係するであろうリンケージなども外れています。

ジャンクであれば、直せばいいわけですが、問題は部品が全部揃っているのかということ。
でも絞り羽根も全部揃っているみたいだし、多分なんとかなるでしょう。
なんともならなかったら安い金額だったとしても無駄になりますね。

では各部を見てみましょうか。

このレンズはマウント部周辺に、接点が3つあります。
エレクトリックというタイプですね。
多分これで絞りの値をカメラに伝える仕組みなんでしょう。
しかしそれに対応したカメラは持っていませんのでこれは活きて来ません。


こちらは組み込まれていない部品です。
絞り羽根は6枚揃ってますね。
それと、絞りを制御するためのスプリングもちゃんとあるようです。
これなら多分直せるでしょう。


これはちょっとひどいですね。
フィルターネジ部が曲がっています。
多分落としたんでしょうね。
これは綺麗には直せないかもしれないけど、使える程度には直せるでしょう。

でもレンズ自体は、

カビや曇りもなく、綺麗な状態ですね。
これはもしかしたら掘り出し物だったかも。

ヘリコイドはどうかなと思って回してみますと、

あれ、ネジ部が露出してしまいました。
しかも動かなくなりましたね。

前にバラした人はちゃんと組んでないようですね。
うん、困難が多いほど腕がなります。

そうこうしていると、

ヘリコイド部がとれてしまいました。

まぁ、どうせピント調整もしないといけないと思っていましたし、ヘリコイドグリスも古くなっているでしょうから、勝手にバラけても全く問題なしです。

ではでは、どこから手をつけましょうか。
まずはフィルターネジの修正からかな？