明日は明日の風が吹く

最近のデジカメというのは、高感度に強くなって来ましたね。
おかげで少々暗くても手ブレをしない確率が上がって来ました。
それに手ぶれ補正機能まで付いているし…
そうなるとどうなるかといいますと、フラッシュを使わなくなることと、三脚を使わなくなるんです。
便利になればなるほど、ものが売れなくなっていくような気がするのは私だけでしょうか。

ところで今回の修理はこちら。

[1回]

これは何かと言いますと、三脚のクイックシューですね。
三脚というと、一般的にカメラの三脚用ネジ穴に三脚の雲台にあるネジを閉め込んで使います。
が、三脚は結構大きいものですし、カメラの裏面というのものぞきにくい。
ですので三脚への取り付けは、結構いたしいですね。

そこでクイックシューの出番です。
三脚の雲台の座面だけがレバーひとつで脱着可能になっているもののことです。
これだけならカメラの裏にネジ留めするのは簡単ですし、カメラにクイックシューをいつもつけていれば、三脚への装着はすぐに出来ます。
しかも、クイックシューが複数あれば、カメラを変えて三脚に載せることも簡単です。

そのクイックシューの座面のゴムが朽ちてしまったというのが今回の話。

そんなんならシューだけ新しいの買えばいいのですが、このシューは、以前のモデルのようで、すでにシューは販売されていません。
そこで座面の交換をしようということです。

ですが元の座面は、オーナーさんがすでに剥がしていますので、あとはここに合った形のものをつくって、貼り付ければいいわけです。
一見簡単そうですが、さてさて…


まずは各部を採寸してみましょう。
ビデオの位置決めピンの取付座の直径は9ミリ。
全体の幅は40ミリ、長さは50ミリ、などなど。

材料はどうしましょうかね。
やっぱり板ゴムがいいですか。
と思って材料を探したのですが、1ミリ厚と3ミリ厚しか有りませんね。
ビデオの位置決めピンの座の厚みは、1.2ミリほど。
1ミリでは薄すぎるし、3ミリでは厚すぎるかな。

まぁとりあえず、3ミリの板ゴムで、試作してみましょう。

うーん。
やっぱり厚すぎますね。

ではどうしましょうか。
色々探していますと、2ミリ厚のコルクがありました。
コルクなら格好もいいし、良い感じかも。

では2ミリのコルクで作るとして、まずは型紙をつくりましょうか。

突起物を取り外して、


紙で形を写し取ります。
もちろん穴位置もね。
そしたらコルクに型紙を貼り付けて、形のとおりに切りましょう。


穴は9ミリのポンチであけて。


そしたら裏の両面テープを貼って、シューに貼り付けましょう。


お、なかなかいんじゃないですか？
ゴムよりちょっと高級っぽいかな。
昔の三脚ではよくコルクの座面も見たけど、最近は見なくなりましたね。


ネジ部の飛び出し量もいいくらいですね。

ではカメラにつけてみましょうか。

ゴムに比べたらグリップ力は少ないかもしれないけれど、特に不都合はないでしょう。

と、言うことで、クイックシューの座面の修理、完了です。