尾道発 - カメラ屋の独り言 - Presented by せいのカメラ店
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エグザイルじゃありません。エキザクタです。見ると、ルネッサンス時代のカメラじゃないかと思えるようなデザインですが、実はそれほど古くはありません。1950年台のカメラのはずです。しかし、このカメラ、実に美しい。エンブレムもなんとも優雅な感じですね。
[2回]
このカメラは、イハゲー・エキザクタ Varex IIa、東ドイツ、ドレスデンで作られたカメラです。同じ時期の日本のカメラなどに比べると、なんともクラシカルな雰囲気ではありますが、尾道が観光地として人気があるのと同じような感じで、コレクターに人気のカメラです。今回のこのカメラは修理依頼品です。カウンターが進まないことがあるのだとか。それは後でバラしてみるとして、まずは各部を見てみましょう。なんとも良い感じの佇まいです。飾っておくだけでも楽しそうなカメラですね。背中はこのようになっています。裏蓋のメッキ部分のアールが、なんともいい雰囲気ですね。ファインダーはこの時代の一眼レフによくある仕組みで、巻き上げるとミラーが降りて、見えるようになるタイプです。こちらはカメラの左側ですが、シャッタースピード設定ダイヤルと、巻き上げがあります。つまり、一般的なカメラのレアウトとは左右が逆です。なぜかといいますと、右側前面にシャッターボタンがあるからです。シャッターボタンは、レンズから連動するようになっていて、レンズのシャッターボタンを押すことで、絞りを開放状態から設定絞りに絞る構造になっています。なぜこのカメラでは左手で巻きあげてシャッターを押す構造にしたのか、私には分かりません。慣れれば使いにくくなくなるのかもしれませんが、現状では私には使いにくいです。ピントをあわせるのに、ついつい左手を使ってしまいますから、いつもの様にカメラを構えたあと、持ち替えて左手で巻きあげて、もう一度持ち替えて左手でピントを合わせ、そしてまた持ち替えて、左手でシャッター切るという事をしてしまいます。では、カメラの右肩には何があるかといいますと、シャッターのスローの設定ダイヤル兼、セルフタイマー設定ダイヤル。このスローやセルフの設定も独特です。でもそんな使いにくさ以上に、なんとも優雅で魅力的なカメラですね。そしてこのカメラのマウントですが、実はトプコンと同じなんですね。これは面白いですね。ですのでトプコンのボディにエキザクタのレンズを付けることもできます。ただし今となっては、トプコンのボディにつけて使う意味はあまり無くなってきてしまいましたが…そしてその逆に、トプコンのレンズをエキザクタのボディにも、……付けれません。トプコンのレンズの鏡胴が太いために、マウントのロック解除レバーがあたってしまうんですね。まぁ、これこそ使う意味は無さそうですが。
なんとも不思議なカメラですね。 当時はこれくらい普通だったのでしょうか? 金属の設定ダイアルの質感から永く使えそうな雰囲気を感じます(^^)
ぺりかんさん、コメント有難うございます。 いえ、これは決して普通でなく、かなり特殊だと思います。 でも、レンズはカールツアイスイエナが使われていますので、写りは結構いいですね。 実用向きとはいえないかもしれませんが、趣味で使うには面白いカメラだと思いますよ。