明日は明日の風が吹く

一昨日の記事に、ツアイスイコンのレンジファインダーが気になって、コンテッサマットSBEをいじり始めたことを書きましたが、これが結構ジャンクの様相です。
仕方が無いのでバラしましょう。

ということで、レンズのフロントカバーを外してみたのですが、ここから進みません。
と言うのも、矢印の部分。
このカメラはピント調節が全群移動式ではなく、前玉回転式なんです。
でもフォーカスリングは全群移動式のコンタフレックスと同じようにレンズの根元にあるんです。
だから私はコンタフレックスと同じく全群移動式かと思っていました。

と言うことでそのフォーカスリングと、前玉とを連結してあるわけです。
その部品が矢印の部品なんです。
で、この部品。
レンズを根元から外さないと取れないようです。

[1回]

仕方がありません。レンズユニットをボディーから外しましょう。

外すのは簡単です。
フィルム室から見てレンズの周りにある3本のマイナスネジを外せばポロッと取れます。


これが取れたボディー側。

上の方の外周ギリギリのところに小さい穴が開いていますが、ここには、

ご覧のようなピンが入ります。
これはフォーカスリングの動きを連動距離計に伝えるための部品なのですが、レンズを外した時に、ポロッと取れやすいので無くさないように気をつけてください。


私の場合も、この赤矢印のようにポロッと落ちました。

で、次に、緑矢印の2本のネジを外せば、前玉との連結部品を外すことができます。
ついでに、青矢印の3本を外せば、フォーカスリングの裏の真鍮のリングが外せます。
これは多分、フラッシュマチックと連動させるための部品じゃないのでしょうか。
違うかも。


そしてもう一個ついでに、赤矢印の3箇所を外せば、やっとフォーカスリングが外せます。

では裏返して、

これで前玉が外せます。
もっとも、前玉についている距離表示のリングを外すのならここまでバラさなくてもすぐに外せるのですが、距離計をずらさないことを想定したやり方も探ってみたかったし、一応今回は初めての分解ですし、この方法をとりました。

前玉が外れれば、後はポロポロと色々簡単に外れます。

で、ここまでいけます。
ちなみに中玉も既に外しています。
中玉の締結はヘリコイドのネジで締めてありますので、この場合逆ネジです。

ではもう一度裏返して、

赤矢印の3本のネジを外して、絞りリングを外しましょう。
この時色々とバネが掛かっていますので気をつけて、それからもっと気をつけなければいけないのが、実はこの赤矢印の3本は、シャッターユニット締結用のネジでもあるんです。
だからうっかりすると、シャッター羽根がバラケてしまうことが有ります。

シャッターユニット締結用のネジはもう1本緑矢印のがありますが、1本だけですので、これだけで動かないようにと言うのもちょっと難しいようです。

おかげで私もこの後、絞りリングを再組み込みする時に、シャッター羽根がいつの間にか外れていて、「なんで？」て感じでした。

仕方が無いので、シャッターユニットを外してシャッター羽根を組みなおしました。

で、絞りリングは、

この矢印の部分でロックされて回り止めになっています。
さてどうしましょうか。
ロック解除レバーを作りましょうか。それとも他にいい方法が有りますか。

それともう一つ大きな問題。
外した前玉をのぞいてみると。

なんじゃこりゃぁ！
汚れと言うか、くもりと言うか、変質と言うか、ひどい状態になってますね。
何か溶剤か熱とかででもやられたんでしょうか。
ここがダメではツァイスの意味がなくなりかねないですよ。

これ直るかなぁ。
とりあえず研磨するしかなさそうですけど。