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尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店



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2日の記事で、シャッター及びレンズのオーバーホールをして、気持ちよくなったフジカコンパクト35です。
大体よくなったので組んでいきます。
R0011300.jpg
と言うことでこんなになりました。
詳しくは後程。

その前に、これも汚かったファインダーですが、もちろん掃除しました。

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こんな廉価なカメラではありますが、ファインダーは高級機と変わらない構造です。
ブライトフレーム導入用のミラーもハーフミラーでなく、プリズムを使っています。
レンズも前後あわせて3枚入っていますので、掃除と言っても大変です。

レンズの隙間も狭いですし、そこをちゃんと掃除しようと思ったら、レンズやプリズムを外さないといけません。
でもそれはちょっと手が掛かるし、再組み立てで軸がずれる可能性もありますし、ミラーとかをはがしてしまうかも知れません。
なので直接触らない方法として、試しに水洗いしてみることにしました。
洗った後はエアダスターのスプレーを吹きかけて水分を飛ばすと、
ピカピカにきれいになりました。
この方法いけますね。
汚れがしつこい場合は高周波洗浄機に入れてもいいかも知れません。
いつものアングルで比較しても
R0011302.jpg
この通り、きれいになりました。

それともう一つ。
裏蓋のモルトが朽ちていましたので貼り替えましょう。
R0011284.jpg
これも、Aki-Asahiさんからカット済みのものを購入しました。
特にかぶるってことも無いでしょうが、きれいになると気持ちいいですね。

では気持ちよくなりましたので組んでいきましょう。
組むのは分解と同じで、このカメラの構造は簡単ですのですぐに組めます。
ここでは割愛します。

で、組んでみて空シャッターを切ってみるとですね。
オートの時はいいのですが、マニュアルにした時にシャッタースピードがなんか変なんです。
時々ものすごーく遅くなったり、かと思えば普通に切れたり、でも設定したシャッタースピードになってないことは明らかです。
設定より早くなることは有りませんが、カメラを上に向けたり下に向けたりしてもスピードが変わってくる。
なんじゃこれ。

仕方が無いので、もう一回レンズをバラしてガバナーの動きとかをみてみましょう。
このカメラのシャッタースピードは一番遅くて1/30秒。
でもそれよりはるかに遅くなる時があるんですよ。
1/30秒までだから、スローのガバナーはありませんので、そこが粘っているとかと言うことは起こりえません。

で、何回も空シャッター切って、ずーっと観察していたら、
R1011259.jpg
緑矢印の部品がこういう感じで飛び出している時はちゃんと設定どおりに動きますが、正規の位置にあるとうまく行きません。

このレバーはと言うと、シャッタースピードダイヤルのクリック用で、ついでに赤矢印の部品を押さえ込むために働きます。
そしてこの赤矢印の部品は、その奥に見える黒っぽいロッドの動きを制御しています。

どうやらこの赤矢印の部品が緑矢印の部品に押さえられても、規定量動いてないようです。
そのために時々先程のロッドが引っ掛かってちゃんとしたシャッタースピードが出ていなかったようです。

よく見ると、赤矢印の部品の突起部分が、ちょっと開き気味になっていました。
なのでここをレンズ外周方向にちょっと曲げなおしてみますと、
うん。
ちゃんと動くようになりました。

OK。
では組みましょう。

でも今回は、外装のメッキもちょっとみすぼらしかったし、巻き上げ部分のメッキが部分的にはがれていましたので、塗装してみることにしました。
でも一般的なラッカースプレーでは塗膜が弱いですし、かといってウレタン系を使うのも手間が掛かるしもったいないし。
と言うことで選んだのが、
R0011301.jpg
耐熱塗料です。
今回使ったのは99工房耐熱ペイントブラックです。
この耐熱塗料は、熱を加えると硬化するタイプで、こういうタイプの塗料は硬化した時に結構硬くなるらしいと言うことで使うことにしました。
この塗料は半ツヤ黒ですので、カメラの塗装にも向いていると思います。

色を付けたくない所にはマスキングして、スプレーで塗って、乾燥させた後で、オーブントースターで焼きます。
焼き時間は15分に設定してみました。

そして焼きあがったものがこちら。
R0011294.jpg
とってもしっかりした塗膜になっています。
爪で引っかいても大丈夫です。

ただし熱をかけますのでプラスチック部品が付いたままではやばいです。
事前に全部取りましょう。

しかし今回の場合、シンクロ接点がかしめてあって取れませんでした。
仕方が無いのでアルミテープを巻いたりして空気層を作って焼いてみました。
結果はちょっと変形。
でもとりあえず機能は失われませんでしたのでOKとしときましょう。

と言うことで黒くなった外板をカメラに組んでみると、
R0011296.jpg
おお。
カッコいいね。
精悍な感じになりました。

では散歩に連れ出しますか。

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