明日は明日の風が吹く

先日から、キヤノン7を使い始めていますが、使っているレンズは残念ながらF0.95ではなくて、F1.8の50mmです。
でもこのレンズ、なかなかあなどれません。
これまで写したものを掲載した9月20日の記事や10月3日の記事などを見てもらえば分かると思いますが、なかなかいい味出してます。
ところで、キヤノン7のレストアを依頼されたものがあったんですが、今回はそのカメラについていたキヤノンSレンズの50mm,F1.8のレストアをお伝えします。

うちで使ってるのと同じ50mm,F1.8のII型だと思いますが、

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III型になると最小絞りが16のはずだから違うし、かと言ってI型ではデザインが全く違います。
でもうちのレンズとは絞りリングが微妙に違いますし、構造的にもちょっと違いがあります。
だから部品の互換性は無さそうです。
キヤノンのホームページに掲載されている画像ともちょっと違うんですよね。

ナンバーは預かったものの方が若い番号ですから、こっちの方が新しいものじゃないかと思うんですが。
このあたりに詳しい方が居られましたらコメントお願いします。

で、この預かったレンズですが、特に良くないのが大きな汚れが絞りあたりの中のレンズについていることなんです。
なので、その汚れをクリーニングするべく、バラしていきましょう。


ここもうちのレンズと違う部分ですが、赤矢印の部分にイモネジのストッパーが付いています。
絞り表示の点と180度反対側です。
このイモネジを緩めて、緑矢印の部分を回せば、

前群がごっそりいっぺんに外れます。
緑矢印が前の写真の緑矢印部分。
赤矢印が前の写真の赤矢印部分を裏から見たところです。

これでいきなり絞り羽根までアクセスできるようになります。

で、問題のレンズを見てみると、

こんな感じです。
絞りは正常に動いていますので今回はバラしません。
この状態でレンズを拭いてみます。


が、あれ？
これは汚れじゃなくてキズですね。

こんなに大きな傷がこんな所に付くなんて、何があったんでしょうか。
原因はともかく、これを直すには再研磨しかなさそうですね。
でも今回はそこまでの依頼ではありませんので、残念ですがここで終了です。

出来るだけクリーニングして、また組み直しておきましょう。

ここからはオマケです。
他のレンズも掃除するためにバラしましたのでご紹介。

これはレンズの裏側です。
赤矢印と緑矢印の2つのリングがあります。
内側の赤矢印のリングは後玉を固定しているリングです。
外側の緑矢印のリングはヘリコイドを固定しているリングです。


一番左が先程の緑矢印のリングネジ。
真ん中が外れたヘリコイドユニット。
右側のがレンズ鏡筒です。

絞りリングを外すには、それに付いている部品を全部外して、

ここのリングを外せば取ることができます。
でも絞り自体は今回はバラしませんのでここで終了です。
前玉はレンズの一番前のリングネジを外せば取ることができます。

と言う感じで今回はここまで。