明日は明日の風が吹く

今回の特集は、誰でもクラカメのレストアが出来るように、レストア方法を詳細に解説していこうというものです。
前回でも書きましたが、今回の題材はオリンパスPEN EE-2です。
ネットオークションでも安価に手に入りますので、ダメ元でチャレンジしてみて下さい。
ではまずは軍艦部の分解から始めてみましょう。

まずは巻き戻しノブを外します。
フィルム室の赤矢印の部分にドライバーなどを突っ込んで、軸が回らないように固定します。

[9回]

そしたら巻き戻しノブをカメラの上から見て左回り(緑矢印の方向)に回します。
硬く締まっている場合も有りますが、力を込めて回しましょう。


そうすればこんな風に巻き戻しノブは外れます。

そしたら次に

巻き戻しの軸を下に(赤矢印の方向に)引っ張って抜きます。

次に軍艦部を留めているネジを外します。
留めてあるネジはプラスネジが3本です。

先程外した巻き戻しノブの下に2本。

それから、

カメラ右側の矢印の部分に1本。

これを外せば

軍艦部カバーは矢印方向に外せます。
でもこの時ゆっくり持ち上げて下さい。

なぜかと言いますと、

このようにホットシュー(フラッシュ用)の線がつながっているからです。
これをそのままにしてレストアするのは難しいし、あれこれやっていると十中八九線が切れますので、先に外しておきましょう。


半田ゴテを使って外します(赤矢印部分)。

それと、緑矢印のシャッターボタンは、ひっくり返すと落ちてくることもありますので、これも抜いておきましょう。


はい、これで軍艦部カバーが外れました。
外れた状態はこんな感じです。
オート機構がありますので、PENシリーズにしては複雑な方ですね。

ここでもうひとつ、

巻き戻し軸の軸受け部が落ちることがありますので、これもあらかじめ抜いておきましょう。

ではここでちょっと露出計を見てみます。

赤矢印が露出計のメーターの針です。
この針を細いドライバーなどで軽くはじいて、左右に軽く振れるかどうかを確認します。
振れていれば問題ありませんが、動かなかったり動かしても戻って来なかったりすると、メーター部分に不具合がある可能性が高いです。

針が軽い動作で動いているようなら、緑矢印の部分に光を強く当てたり影にしたりしてみて下さい。
この緑矢印部分は、露出計の受光部です。
ここに当たる光の強さでメーターの針の振れ具合が変わってきます。
明かりの方(例えば直射日光)に向けて針が振れて、そして受光部を手で覆うとまた針が戻ってくるようなら大丈夫です。
もし反応がないようでしたら受光部の素子の不具合か、配線が切れていることなどが考えられます。

これらの修理についてはまたお伝えします。

と言うことで今回はここまで。
また次回をお楽しみに。