明日は明日の風が吹く

レストア解説をお伝えしてきましたオリンパスPEN EE-2で、今回は撮影した結果を送りいたします。
セレンの露出計はちゃんと正確な露出を得られるのか。
そしてパンフォーカスは実用なのか。
みなと祭に持って行って、手の空いた時に写してみましたのでご覧下さい。

PENはフィルムを通常の半分だけ使うハーフサイズのカメラですので、縦位置がデフォルトです。

[9回]

PENの描写は、比較的コントラストが高く、彩度も高めなのが特徴です。
でもそれはいやみな感じではなく、いい感じです。

一昨年の12月にPEN Dで撮影した写真を載せましたが、写真の雰囲気は良く似ていると思います。

ではEE-2独自の特徴はありますでしょうか。


なかなかよく写っています。
が、手前の車はいいのですが、どうも遠くがピリッと来てない感じがします。


このぐらい離れるとどうでしょうか。
やはり救急車はもうちょっとピリッと感に欠けます。
右に見えるパイロンはピリッとしていますね。

なるほど、EE系のパンフォーカスは、実は本当の意味でのパンフォーカスじゃないんですね。
このカメラのピント位置は大体3mあたりに合わせてあるらしい。
そのデーターで被写界深度を計算してみますと、
絞りがF4で、2mから4.5mといったところ。
なるほど、これではパンフォーカスじゃありませんね。
F8以上に絞り込めば、実用的なパンフォーカスになる計算ですけど。

でも上の写真の撮影環境はと言うと、ASA400でシャッタースピードは1/250秒になっていると思いますので、良く晴れた日の絞り値はF5.6かF8ぐらいで適正露出のはず。
であればもうちょっと被写界深度が深くてもいいような気はします。


空に向ければもっと絞ってくれますね。
これなら遠くも結構よく写っています。


日陰だとやっぱりこのくらいの距離がいいですね。


でもまあ、今回私もEE-2を使った結果で思うのは、やっぱり3m前後の被写体を写す事が一番多いような感じがします。
であればこのピント設定もありかなとは思います。


オートフォーカスの無かった時代に、わずらわしいピント調整を無くした事は、大いに評価できるものだと思います。


お散歩カメラにはちょうどいい感じですね。