明日は明日の風が吹く

禁断の改造をしてしまって、もとには戻せなくなったEBCフジノン50mm F1.4ですが、せっかく改造しましたのでデジタルで使ってみましょう。
ライカやツアイスのレンズの写りがいいことは広く知らていますが、私にはフジノンの写りの方がいいように感じます。
ですのでこのレンズは是非使ってみたかったのです。
それにうちにあるレンズで一番明るいですし。
ということで、そのへんでちょっとだけ写してみました。

絞りは開放の1.4での撮影です。

[3回]

レオタックスの巻き戻しの部にピントを合わせました。
後方はちょっと二線ボケが目立ちますね。
特に強く反射するものがあると顕著です。


これは大きくなったケンです。
ここのところ足がすごく長くなってきました。
ケンの目の辺りにピントを合わせてみました。


背景に強く反射するものがなければ、二線ボケもそれほど目立ちませんね。
最短撮影距離で宇宙人の一番左の目にピントを合わせています。
被写界深度が狭いので、一番右の目ではもうボケていますね。
でも開放では、ピンが来ていてもほんの少しですがピリッと感が少ないようでもあります。


花を写してみました。
開放で最短撮影距離です。
花の赤が少し滲んだような感じになってますでしょうか。


こちらは同じアングルで絞りを2.8まで絞ってみました。
少しコントラストが付いて花弁の再現性もいいようですね。

では花の部分をピクセル等倍にして比較してみましょう。

こちらがF1.4。
ピントは合っているんですが、やはり少し滲んだようになっていますね。
花弁のコントラストがあまりなく、潰れた感じに見えます。


こちらはF2.8。
花弁の再現はかなりいいですね。
影のコントラストもしっかりしてきてますし、花弁の赤のグラデーションも出てきています。

写真全体を比較しても、ボケ味に明らかな違いは感じられませんので、2.8程度まで絞った方が常用に向いている感じがします。

もちろん、赤の潰れやコントラストなどはカメラによっても違ってきますので、かならず同じ結果が出るとは限りません。

でも全体として、このフジノン、やっぱり綺麗に写りますね。
今度はもうちょっとちゃんと写してみましょう。
どんな写真になるか楽しみです。

だがしかし、
ちょっと使いにくいんですよこのレンズ。

問題はこの絞りリング。
αのカメラ側のマウント部は結構広く造られていますが、このフジノンのようなM42レンズは多くの場合根元が細めです。
それに加えてこのレンズは絞りリングがマウント部ギリギリにあるので、このような状態になり、大変操作しにくいのです。
これでは使う気が失せてしまいます。
何か対策をするといいかもしれませんね。

M42マウントのカメラにつければ、

このように、絞りリングは操作しにくくはなりません。

ちなみにEOS5に付けた時も操作しにくいです。

せっかくのレンズなので、楽しく使いたいのですが、不便を我慢して使うか、それとも楽しく使えるように手を加えるか。