明日は明日の風が吹く

ストロボを内蔵して有名になったカメラといえば、ピッカリコニカですね。
そのおかげなのか今ではほとんどのカメラでストロボが内蔵されています。
一眼レフさえストロボ内蔵が当たり前ですね。
しかし内蔵ストロボでは光量はそんなに多くありませんので、やっぱり外部ストロボが欲しいところです。
ということで今回はストロボの修理です。
どこが悪いかといいますと、ホットシュー(カメラとの接続部分)が壊れています。

しかしそれをオーナーがちょっと直してるんです。

[1回]

ストロボの接続部分というのは一番壊れやすいところです。
ストロボをどこかにぶつけたり、三脚に据えいていて倒したりすると、よく割れてしまうんですね。
今回のストロボもそういった感じなのですが、割れた部分をオーナーが接着剤でくっつけて直そうとしたみたいなんです。

しかしこれが問題で、割れた所がズレて貼りつけてありますね。
接着剤はしっかり付いてしまっていますので、今更剥がすわけにはいきません。
仕方がありませんのでズレがなくなるまで削ってみました。

しかしそれでもカメラにセットできませんね。
なんでかなと思って接点を見てみますと、

赤矢印のロックピンも出てこなくなっていますし。
緑矢印の接点も、本来なら何かに当たれば押し込まれるようになっているんですが、ビクともしません。

これは多分、接着剤が流れて、動くべき所が動かなくなってしまったんでしょうね。

どうしましょうか。
とりあえずバラしてみましょうか。


底面の4本のプラスネジを外しましょう。


こちらが外れた状態。
つながっているケーブルはコネクタ部分で外せますので切ってしまわないうちに外しておきます。


では赤矢印の4本のプラスネジを外しましょう。
緑矢印のところには細いスプリングが入っていますので飛ばさないように気を付けて下さい。

このネジを外せばホットシューの部分が外せるはずなんですが外れません。
なんでかなと思ってよく見てみますと、緑矢印のロックピンが抜けなくなっています。
本来このピンはほとんど抵抗なく動くはずなんですが、多分ここにも接着剤が流れて動きが渋くなってしまったんでしょうね。
仕方が無いので無理やり抜きます。


そしたらこのようにホットシュー部分が取れました。
この時、各接点が、どこの穴に入っているか記録しておいて下さい。
しなくてもズレはしませんが、線が切れてしまうとわからなくなりますので。


取れました。
そしたらロックレバーを外しましょうか。


ではもう一度、段がついたところ(赤矢印)を綺麗に削りましょう。
ほぼ平面になったらOKでしょう。

そしたら、緑矢印と青矢印の穴をもう少し広げます。
この穴に入るピンが抵抗なく動くように、しかし削り過ぎないように慎重に。

ピンがちゃんと動くことが確認できたら組み直しましょう。

組み終わったらカメラに取り付けて、ちゃんと発光するかどうか調べましょう。
ではカメラに取り付けて、
取り付けて、
取り付けて、

あれ？
はまらないですね。
どうして？


よく見てみると、矢印の接点も動かなくなっていました。
外してみると、この接点の引込みしろ部分に接着剤が流れて埋まってしまっていました。

ですので接着剤を掘り返して、接点が引っ込めれるようにします。

これでOKですね。
カメラに取り付けて発光を確認して、ストロボの修理、完了です。
しかし、ナニもせずに持って来てくれたら、もっと簡単に直ったんですけど…