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尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店



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うちでは昔からミノルタをよく使っていたので、MCやMDのレンズはもちろんですが、アルファ用のレンズも色々残っていまして、そのおかげで今でもα900に使えているわけです。
そんな中に28mmのF2.8があるんですが、先日使っているとなんか全部オーバーになってしまうんです。
どうしたことかと思ってよく見てみますと、どうやら絞りが動いていない様子。
こんなレンズも絞りが粘ってしまうんですね。
5b44f7e3.jpeg
ということで今回はこの28mmの修理をお伝えしましょう。

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絞りを見てみましょう。
11830e89.jpeg
この通り。
しっかり油がまわっているのが分かりますね。

DSCF0015.jpg
マウント側の絞り制御レバーもちゃんと動きません。

ではバラしましょうか。

b1a3f9b3.jpeg
まずは矢印の化粧リングを外しましょう。
ゴムコーンなどを使って外します。
しかしこのレンズのは固く締まってますね。

7a0c6121.jpeg
化粧リングを外すとこうなってます。
奥に見える3本のプラスネジを外して組み込みフードを取ります。

d7abf6ca.jpeg
これが外れた状態。
そしたらレンズ前群を外しますが、矢印のカニ目を使って外しましょう。
ここも何故かおもいっきり硬く締まっていました。

8d950cee.jpeg
レンズ前群が外れるとこうなりまして、絞りが見えてきます。

絞りを外すには赤矢印の3本のプラスネジを外して、見えている銀色のリングを外します。
しかしその前に、絞りの部品の位置関係を確認しておきましょう。

青矢印のミノルタのロゴに対して180度反対側にある黄矢印のネジ穴の部分。
ここに注目してください。

473b5e9d.jpeg
拡大するとこうです。

黄矢印のネジ穴に対して、それを挟むような位置に、赤矢印の突起と、青矢印の丸いくぼみが来る必要があるようです。
反対側の突起ではこのような位置関係になりません。

絞りを組む時にはそこに気をつけます。

では裏返してレンズ後群を外して行きましょう。

d41a7ffa.jpeg
まず、マウントを締結してある矢印の4本のプラスネジを外します。

DSCF0022.jpg
マウントは何かとつながっていることもなく、単体で外れます。
赤矢印のギアは落ちますので外しておきましょう。
黄矢印の爪は、レンズ側の絞りと連動しますので、組む時はちゃんとハマるように。
レンズ後群は青矢印です。
これもカニ目がありますのでそれを利用して外しましょう。

では表に戻って、
4dd98b09.jpeg
先ほどの銀色のリングを外した状態がこちら。
絞りを外すには、ここにフィルムのケースを突っ込んで、ひっくり返して置きます。

そして後群側から絞りを軽く押してやれば、

a8eaf024.jpeg
この通り、絞りがバラバラにならずに外すことができます。

外した絞りを見てみると、油でベトベトですね。
ではこのあたりの部品を全部ベンジン浴にして洗ってやりましょう。

acf52e81.jpeg
絞り羽根の重なり方はこうなっています。

DSCF0035.jpg
ではバラしてベンジンで洗います。

0a9e8853.jpeg
洗い終わった状態がこちら。
では組みます。

しかしここでまたチョット注意が必要です。

286fb501.jpeg
絞り羽根を載せるベースには、矢印のように3箇所突起があるんですが、
この突起は、よく見ると手前のだけちょっと小さいんです。

そしてこれを目印にして、
32040a40.jpeg
その小さい突起(赤矢印)と、絞り制御用レバー(黄矢印)がこのような位置になるように組みます。

で、レンズに絞りユニットを組み込む時は、
b3f5712d.jpeg
この矢印の切欠き部分に、先ほどの突起が来るように合わせます。

そして組みあがったら、銀色のリングをゆるく締めておきます。
この時、銀色のリングを外す前に確認した部品の位置関係が再現できているか確認します。

そこまで出来たら、マウント部も組み付け、絞りの開度の調整をします。

マウント側の絞り制御用のレバーを操作して、絞りが一番開く位置で、ちょうど絞り羽根が全開するように、前群側から絞りのベースを回して調整します。

調整が完了したら、銀色のリングをしっかり締めます。
後はレンズを組み込むなどすれば完成です。

DSCF0048.jpg
カメラにつけてテストしてみますと、
ちゃんと絞りも動いて、適正露出で撮影できるようになりました。

以上、修理完了。

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