明日は明日の風が吹く

イマドキのカメラって、プロ向けのものはもちろんですが、廉価なコンパクトでも、普通にキレイに写りますよね。
製品としては正常進化なんでしょうが、逆に誰が撮っても同じ雰囲気の写真になってしまうような気がして、なんか面白く無いんですよね。
確かに、ハイマチックEや、コニカC35や、エレクトロ35とかの40年ほど前のコンパクトカメラでも、誰が撮ってもきれいに撮れるんですが、でもこの2つの間にはなにか違いがあるような気がするんです。
キーワードは「無難」でしょうか。
そんな事を考えているとどうなるかといいますと、

クセのあるレンズを使いたくなってくるんです。

[7回]

今月号のフォトテクニックに、ドミプランをLUMIX GX1につけて撮影した記事が載っていました。
それを見るとドミプランの独特の柔らかさを活かして、夜の街の風景を撮っていたんですね。
それを見て私もドミプランで夜の灯りを撮ってみようかと思ったのでした。


私が持っているドミプランはM42マウントのもの。
マウントアダプタを介して、キヤノン5Dにつけて撮影してみましょう。

マイクロフォーサーズで使うのと違って、5Dで使えばフルサイズで撮影できますので、レンズ本来の性能が楽しめます。
これまでもドミプランを使って撮影したものを、ブログにあげてはいますが、フィルムで撮ったものだけで、デジタルで撮ったことは無かったようですね。
それに、昼間の撮影ですので、絞りはもちろん開放ではなく、そのためにシャープは写真になっていますね。

ですが今回は暗い場所での撮影。
絞りは当然開放のF2.8です。

最初の写真を見てもらうとわかると思いますが、何処にピントがあっているのかわからないぐらいのフワッと感ですね。
しかも周辺では全くと言っていい程像を結んでいません。

では他の写真を。

これはすいません。ちょっとピンぼけです。
AFの一眼レフで、暗いところでのマニュアルフォーカスは、大変いたしいです。


これは、手前から二段目の階段にピントがあっているかな？
が、合っていてもピリッとは来ていませんね。
しかしそのおかげか、柔らかい色になっています。


このトーンの柔らかさが、このレンズの利点といえるのではないでしょうか。
イマドキのレンズでは、ここまで柔らかくはならないと思います。
淡い光の中での撮影では、いい味出してくれますね。


こちらはピンボケ。
でもそれがかえっていい雰囲気になっているかも。


夜写に気をよくして朝の風景もいきましょうか。
朝露がついた車に日の出前の淡い光が良い感じです。


うーん。
いいですね、この柔らかいトーン。


空も綺麗なグラデーションです。

今回は開放での撮影でしたが、このドミプラン、絞っていくと全く違った性格に変身します。
それもまた面白い。

もっとオールドレンズで遊びたくなってきました。