尾道発 - カメラ屋の独り言 - Presented by せいのカメラ店
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つい先日ですが、ミノルタSRT101のジャンク品がうちに転がっている話をしました。直して使うのも面白そうなので、ヒマを見つけてレストアしたいなぁと思っていたんです。で、類は友を呼ぶとでも言いましょうか。今回の修理依頼はこのカメラ。みどりバッジです。
[8回]
このカメラは何かといいますと、ミノルタSR-1。名前からすると、SRシリーズの初号機のように思いますが、実はSR-2の方が先に発売されてます。しかし、この「SR-1」と言う文字。最初緑青が出てるのかと思いましたがそうではなく、みどりの文字なんですね。ではまずはカメラを眺めてみましょう。こちらは巻き上げ、及び、シャッター部。実はSR-1は、先に発売されたSR-2の廉価版なんだそうです。名前の雰囲気としては逆なんですけどね。大きな違いはというと、SR-2は、シャッタースピードの最速が1/1000秒であるのに対して、SR-1は、1/500秒。昔はそういう差別化での廉価モデルというのはよく有りましたよね。でもたったそれだけのことで価格が抑えられるようなもんなんでしょうかね。それはそれとして、シャッターダイヤルのスピード表示が等間隔に並んでいますね。最初のモデルは不等間隔なんだそうです。ですのでこれは2代目SR-1ということになりますね。この後のSR-1は、「SR-1」と言う文字が、左肩に移動します。では次。こちらは巻上げ部。自動復元で、加算式のフィルムカウンターが付いています。巻き上げレバーを持ち上げて裏蓋が開くのは、ミノルタでは標準的な仕様です。裏蓋には、フィルム感度の覚え書きダイヤルがありますね。昔はよく付いていました。SRT101にも有りますね。裏蓋を開けると、シャッター幕が見えます。シャッター幕はきれいですね。ファインダーを覗くとこんな感じです。全面マットということもあるのでしょうが、意外と見やすいファインダーです。スプリットが無くてもピント合わせは難しく有りません。こちらはマウント部。ちょっと錆びてますね。それと、レンズのハメ外しが硬いです。調整するには結構バラさないといけなくなるかも。で、ミラーの下の方に見える下から生えたレバーは、絞り動作用のレバーです。このカメラの後の型からは、シャッターが開いた時だけ絞り込まれて、それ以外の時は常に開放になっています。が、この型以前では、通常絞り込まれていて、巻き上げると開放になり、シャッターを切った瞬間からまた絞り込まれる構造になっています。上の写真は通常状態。つまり絞り込まれた状態です。で、こちらは巻きあげて絞りが開放になった状態。下のレバーが矢印の方に移動しています。そしてこれは底面。年式の割に綺麗ですね。このカメラに付けられていたレンズは、55mmのF2。セット販売されていた普通のレンズかと思います。で、今回の修理内容ですが、基本的には各部のクリーニングとグリスアップ。それとモルト貼りですか。カメラの方に特に不具合は無さそうですね。マウントが硬いぐらいでしょうか。しかしレンズの方は軽く問題ありですか。一番大きいものは、絞りの制御レバーの動きが重い。先ほどのミラーの下にあった、絞り動作レバーの相手になるところ。これの動きが悪いと、設定した絞り値での撮影ができなかったりしますので、もっと軽く動くようにしないといけませんね。あとは、ヘリコイドが軽すぎること。これはグリスアップで良いでしょうが、ヘリコイドをバラすのは後が面倒ですね。と言った感じです。では修理に取り掛かりましょう。