明日は明日の風が吹く

先日、わが愛機、YASHICA FX-3 Super2000を長期間放置していたためにミラーがズッてしまったことをお伝えしましたが、そのままほっといてもかわいそうなので治してみる事にしました。
故障とかをなおす時は、「直す」を使いますが、愛機ということもあり、「治す」の方がマッチしてる気がするのでこっちを使います。

何だか歯医者の治療のようですね。

[0回]

まずはミラーをベースからはがします。
接着は少しゆるくなっているので、ミラーとベースの間に細いマイナスドライバーを、ゆっくりゆっくり差し込んで隙間を広げます。ミラーを割ってしまわないように気を付けながら。
ある程度広がったらもう一本入れてさらに広げます。
そしたらカッターを入れて粘着物が伸びているところを切りましょう。
これでとりあえずミラーが取れました。

じゃあ試しに、ミラーが無い状態でレンズを付けてシャッターを切って見ましょう。
OK。普通にシャッターが切れました。
ミラーの位置が元に戻ればシャッターは切れそうです。
次に、ミラーを本来の位置に合わせてみてファインダーでの見え方を確認してみましょう。

うーん。四辺ともシャープに見えますね。
じゃぁやっぱり、ミラーのずれを直すだけで治りそうです。

ミラーを外したら

こんなになってます。
うすーい円形の両面テープでミラーが貼り付けられていたようです。
この両面テープを再使用はできませんので、ミラーの裏とベースに残った粘着物を取りましょう。

ラッカーシンナーがあったのでそれを使いました。
ピンセットにティッシュを巻きつけて、シンナーを染み込ませてきれいにふき取ります。
ミラーの裏も同様にふき取りましょう。
ミラーを扱う時気を付けなければならないのは、ミラー表面の保護です。
カメラのミラーは普通の鏡と反対の構造になっていて、ガラスの上に反射層がコーティングされています。
つまり、反射面がガラスで保護されていないわけです。
だから簡単に傷付いてしまいます。表面を傷つけないように注意して裏面の粘着物を取り除きましょう。

拭き取りが終わったらいよいよ接着です。
元々接着に使われていた両面テープはかなり薄いものでしたので、ここでは接着剤で付けることにしました。
使った接着剤はボンドのG17です。よく見る黄色いやつ。
本来の使い方は接着剤を両面に付けて、ある程度乾いたら張り合わせますが、ミラーとベースの平行性を重視するために、接着剤を点付けしてすぐにミラーと張り合わせて、しっかり押し付けました。

まだ乾いていませんが、とりあえずレンズを付けてピントを確認してみると、無限遠でもピントが合ってるようです。
一安心です。
あとは撮影してみて詳細に調べましょう。
調べても調整できないけどね。
と、ナニコレ？

なんか画面左下寄りのところが汚れたようになっている？
よく確認すると、何とマットが汚れています。拭き取ってもきれいになりません。
そうです。シンナーが少し付いてしまっていたようです。マットはプラスチックですので、溶けてしまったんですね。
やっぱシンナーじゃなくてシールはがし剤とか使っとけば良かったかな。
その前に、ちゃんとマットを保護しとくべきでした。忘れてました。

結局、ミラーの欠けと、マットの傷が残ってしまいました。残念。
でもまぁ、とりあえずは治ったし、撮影画像には影響ないから、ま、いいか。