明日は明日の風が吹く

10日の記事で紹介したミノックスの修理に取り掛かります。
まず軍艦部カバーから外してみましょう。

周りのネジ5本を外せば何の苦も無く外れます。
この写真では巻き戻しノブも外していますが、あらかじめ外しておく必要はありません。
それに巻き戻しノブを外すのも簡単で、真ん中のネジを外すだけです。

こりゃあ整備性がいいカメラだと思ったんですが、

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そう簡単でもありませんでした。
とりあえず今外した軍艦部カバーの裏は

こんな感じ。
逆光補正用のスイッチは固定されてないのでポロッと落ちます。

ではそこに見える基盤を浮かせて見ましょうか。

巻き上げ側には特に影響している部品はありませんね。
巻き戻し側は?

こっちも特にありません。
巻き戻し関係の部品を外しておくだけです。
で、締結してあるネジを外せば、
取れません。

基盤からパトローネの横を通って裏にリード線がつながっています。
この線はピンと張られていますので、切るか緩めるかしないと、基盤を浮かすことはできません。
この線の先は、どうやら感度設定ダイヤルにつながってるようです。
と言うことは下もバラさないといけないようですね。

カバーを外したらこんな状態。

カバーを取ると、パチンとパーツが飛ぶ音がしました。
見ると、矢印Aの部品が転がっています。
これは多分矢印Bのバネの先に付いて、ダイヤルのクリックになるんでしょう。
ダイヤルの隣に見える青と黒とグレーの線が上の基盤までつながっています。
このダイヤルを浮かせば、線を送ることができそうですので、そうすれば上の基盤も浮かせることができるでしょう。

ところで、矢印Cですが、ダイヤルの隣のギアたちを外すにはどうもこのピンを外さないといけないみたいです。
きれいに外せるのか、外したピンは再使用できるのか、などなど不安になります。
外さなくていいならいいのですが。

で、線を送るためにダイヤルを浮かせて、

3本のリード線を送ります。
そうすれば、何とか基盤を浮かせることができます。

矢印Aと、矢印Bが接触して基盤とレンズの間で情報交換しているようです。
レンズを沈胴させると、レンズとともに接点が奥に入っていき、接触は切られます。

しかしここまででなんとなく整備性が悪いような気がしてきました。

先日のチェキの修理の記事でも同様の事を書きましたが、基盤に問題がありそうでも基盤を見てもよく分かりません。テスターでもあてて調べる知識があればいいのでしょうね。
ちょっとその辺も勉強してみますか。

ということで、レンズの方を見てみましょう。

これはフィルム側から見たところです。
レンズは沈胴位置にあります。
で、既に一番上にあった銀色の枠ははずしてあります。締結場所は黄色の矢印。
赤い矢印のネジもはずしてありますが、これを外すと、レンズ最後端のカバーが外れます。
そのカバーが取れた下に、レンズの前後を留めているネジがありますので、それも外せばレンズは前後に分かれます。
しかし、この段階で外さない方がいいです。
私は外して往生しました。
それと、青い矢印のネジも外さない方がいいです。
と言うか、外す必要がありません。
これまた外して往生しました。

で、さっきのカバーの下のネジを外してしまった状態が

これ。
見ての通り、何本もの線がつながったままです。
このままではレンズ全体は外すことができませんし、リード線に負担がかかって、次々に切れてしまいます。
これが往生した内容です。

で、レンズを外すには、沈胴に関係するレンズ両サイドの部品ごと外さないといけなかったのです。

と言うことで続きはまた今度。

そうそう、さっきの青い矢印のネジは、下の写真で分かると思いますが、

裏に赤矢印の部品が付いていますので、ネジを外すと、これが外れて面倒なことになるばかりではなく、青い矢印の部品も外れて、それが元々どこについていたのか色々考えなければならなくなるのです。

つづく