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尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店



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古いカメラは機械式ですので、今時のカメラみたいに、故障したら中身を交換しないと直らないということはありません。分解清掃調整で直る事がほとんどです。
そこが古いカメラの面白いところでもあるんですが、そんな古いカメラでも部品自体が壊れてしまっている場合はなかなか簡単に直せるとは言いにくくなります。
そこで、私としては、そんな状況をクリアするための方法を色々と模索しているわけです。

で、今回は露出計のメータが壊れてしまったらどうするかです。
今月4日の記事に書きました、ヤシカ・ミニスターの露出計の修理の続きです。
DSCF1471.jpg
今回はこれでいってみます。

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このヤシカ・ミニスターの症状はというと、セレンはちゃんとしてそうですが、メーターの針が全く振れない。原因はどうやらコイルのどこかが断線してしまっているようだ。と言うものです。
前回の話で、100円ショップのテスターの部品を使えばメーターが修理できると言う情報を元にチャレンジしてみましたが、結果はNG。
セレンぐらいの発電量では、針は動きませんでした。

で、元々のメーターと見比べてみるとですね。
元のメーターはコイルが動くようになっていますが、100円のものはコイルが固定してあって磁石が動くようになっています。
それを見ていて思い出しました。
レコード針もこれと同じ仕組みでしたね。針の動きでコイルが動く「ムービングコイル(MC)」タイプと、針の動きで磁石が動く「ムービングマグネット(MM)」と言うタイプ。
確か、MCの方は微妙な音の変化に対応しやすくて、MMの方は大出力に対応しやすかったような。
と言うことはメーター用のムーブユニットも、磁石が動くタイプよりコイルが動くタイプの方が小さい電力でもよく反応するのでは?

じゃぁ、元々ついていたのと同じ、コイルが動くものを探してきましょう。
と言うことで見つけて来たのが最初の写真です。
電子パーツを販売している「共立エレショップ」さんのサイトのパネルメーターのページにメーターが色々出てました。
でもどれがいいかよく分からなかったので、その中から、「SD-305L」「SD-306」「SD-312A」の三つを買ってみました。

で、実際にセレンにつないで見ると、「SD-306」が一番よく針が振れたので、これを使ってみることにしました。
DSCF1473.jpg
どうしてこれが一番よく振れたのかは私にはよく分かりませんが、まあそういうことです。

で、このメータの中身がこちら、
DSCF1474.jpg
接点も針もカメラの中に入れるには長いので切ってます。

で、こちらがメーターのハウジングです。
DSCF1475.jpg
新たなメーターを取り付けるための逃がしを設けるために、ケースの上左右と、底を大きくえぐりました。
それでも接点が当たりそうなので、
DSCF1476.jpg
内側にテープを貼って絶縁しました。

後はメーターにリード線を付けて、ハウジングに収めて、セレンをつなげば、オッケー!
だと思ったんですが、組んでみるとなぜかメーターが動きません。
なぜでしょうか。
セレンの付いた前面パネルをカメラにセットするとメーターが動かなくなるようです。
どこか接触不良かとも思ったのですが、そんなことはありません。
えっと考えて、もしかしてと思いました。
新たに付けたメーターは元々のものとアースが逆?
だからセレンのアース側がボディーに接触した時に動かなくなるのでは?

ではセレンも絶縁しましょう。
DSCF1477.jpg
ビニールテープで絶縁して組み付けると、
オッケー。
メーターはちゃんと動いています。
でもこれ、今回は絶縁できたからいいけど、絶縁できないような構造のカメラだとちょっと困るかもしれませんね。

それともう一つ問題が、
メーターの針を短く切ってしまったので、ムーブメントの重心が狂ってしまったようで、カメラを傾けると針が動いてしまいます。
でもこれは針の先端にでもウェイトを付けてバランスを取れば解決しそうです。

ではメーターがちゃんと機能しているかテストです。
DSCF1481.jpg
店内では、ASA400で、ライトバリュー値が9から10といったところでしょうか。
1/60秒で2.8から4あたりということになります。
この値はおおむねOKです。

ではLEDライトを当ててみると、
DSCF1482.jpg
ライトバリュー値で15ぐらい。1/125秒で11といったところです。
ちゃんとした露出計にライトを当てて計ったらほぼ同じ数値になりました。
OKですね。

ということで、露出計の修理、完了です。
DSCF1484.jpg
そのうちテストしてみましょう。

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