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尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店



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ハチ公ことスメナ8Mのシャッターが重いというのはどうやら仕様のようで、うちに来たハチ公も例に漏れずシャッターが確かに重いです。
なのでせっかくですからシャッターを快適にしてみましょう。
R0010613.jpg
特にレンズを外しておかなくてもいいのですが、ネジ2本だけですので外しておきましょう。
残されたボディーは、まさしくトイカメラとしか言いようが無いたたずまいです。

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拍手[1回]

外したレンズユニットを裏から見てみましょう。
R0010614.jpg
シャッターボタンによって赤矢印の部分が押し下げられ、それに連動して緑矢印のレバーが動いて、青矢印の部分が押されます。
これでシャッターが切れます。
で、話によると、この青矢印の部品の動きが重いらしいのです。

では早速バラします。
R0010616.jpg
ピントリングには横から3本のネジが入っていてレンズに固定されています。
それを緩めればピントリングは外れます。
そしたらレンズも外せます。
私は後でピント調整をしようと思っていましたので、何も気にせずレンズを外しましたが、ピント調整が困難な場合はあらかじめマーキングなどをしておくといいと思います。

せっかくですのでやり方を説明しておきましょう。
まずピントを無限遠に設定し、絞りを開放の4に設定します。
そしたらピントリングの3本のネジをゆるめてレンズが回ってしまわないように気をつけながらピントリングを外します。
次に、レンズを時計回りに回して締め込んでいきます。
この時、いっぱい締め込んで止まった所まで何回転したかを記録しておきます。
それに加えて、絞り指標の2つの赤い点がどこに来ているかマーキングしておきます。
これでレンズを外してOKです。

取り付けるときはこれと逆で、まずレンズをいっぱい奥まで締め込みます。
締めこんだ時に絞り指標の赤い2つの点が、先程のマーキングの位置と同じになっていればOKですが、180度反対になっていることもあります。
その時はもう一度レンズを外して、他のはまる位置を探してはめてみましょう。
レンズのヘリコイドのネジは普通のネジのように1本ではありません。
スメ8の場合は、2本あります。
ですので180度反対の位置にもはまる位置があるはずです。
で、マーキングの位置に合ったら、先程記録した締め込んだ角度分元に戻します。
そしたらピントリングを取り付けます。
この時、ピントリングの距離指標は無限遠に、絞りは4に合うように位置を決めます。

といった感じです。

では話を戻してレンズの分解を続けます。
R0010617.jpg
カバーを外していきましょう。
赤矢印の部分を押し込みながら一番手前のカバーを左に少し回します。
するとロック溝が合って、カバーが外れます。

R0010618.jpg
そしたら薄板のプレートを取ります。
矢印のところで位置決めしてあります。

R0010619.jpg
その下にはシャッタースピードダイヤルがありますのでこれも取ってしまえば、

R0010620.jpg
シャッターユニットが現れます。
赤矢印の部品が、先程裏から見た時の青矢印の部品です。
この部品には、裏にバネが入っていますし、緑矢印のバネもかかっています。
どうもこのバネたちの反発が強すぎて、シャッターを重くさせているようです。
2本掛かっているのはなぜでしょうか。
とりあえず青矢印のネジと、その下の部品を外します。

R0010621.jpg
下には赤矢印の部品が付いていますが、これは何でしょうか。
シャッターセットレバーが戻り過ぎないためのストッパーとしての機能しかない様な気がしますが、必要なんでしょうか。

それと、緑矢印で示したところにバネがありますが、これは写真の赤い曲線のような形になっています。
このバネは、どうやら裏にあるより、表側にあるほうが動きがいいらしいです。
なので表に出しましょう。

R0010623.jpg
それらを全部外した状態がこちら。

R0010624.jpg
これが問題のレリーズ部分の部品なんですが、先程のS字のバネを表に掛ける場合、矢印の部分に掛けることになりますが、ちょっと起きていましたので、バネが引っ掛かりやすいように少し曲げてやりました。
でも折れると大変なので折れないように念力をかけながら曲げた方がいいです。
こういう部品はよく折れますが、今回は念力が通じたようです。

R0010625.jpg
そしたら元のように赤矢印の部品を取り付けて、緑矢印のバネをこのように表に取り付けましょう。
で、この状態で動作のチェックをしたら、全くOKです。
下側についていたバネは無くてもいいと思います。

R0010626.jpg
そしたら残りの部品を組み付けて、これでシャッターはかなり軽くなりました。
やっぱりバネはどっちか1本でいい感じです。
分解が怖い人は、部品を外さずに下側のバネを外すだけでも良いかも知れません。

ちなみに緑矢印の部分ですが、ここには以前セルフタイマーのユニットがありましたという雰囲気満々ですね。
そのセルフタイマーと連動するための部品が赤矢印の部品なんでしょうね。
これも現状要らないものですね。
でもまぁとりあえずはそのままにしときましょう。

ということで今回余った部品はこちら。
R0010631.jpg
スプリング1本とスプリングワッシャ1枚。
スプリングの方は今回の記事で説明しましたが、スプリングワッシャーの方は前回の記事の内容です。
このワッシャーは巻き戻し軸に入っていたものですが、これが入っていると巻き戻しが重くなってしまいます。
巻き戻しはできるだけ軽くしていないと、いろんな不具合を引き起こす原因になります。
なのでこれを外して巻き戻しをユルユルにしておきました。

ということで、あとはピント調整すればOK。
のはずだったんですが、ここで問題が。

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◎ 参考

これは参考になります。
いつかバラしてみたいですね。
問題が気になる。

minato URL 2010/04/22(Thursday)09:09:27 Edit
◎ Re:参考

minatoさん、ありがとうございます。
スメ8の構造は単純なので、バラすのも組むのも楽です。
レストア入門としていいのではないでしょうか。
もしバラバラになって分からなくなったとしても、うちで組むことはできますよ。

【2010/04/2209:27】
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