明日は明日の風が吹く

ハイカラじゃないんです。
ハイカラに見えますが、違います。
じゃぁ何かというと「オートショット｣です。

リコーの有名なカメラで｢ハイカラー｣と言うカメラがあるのは多くの方がご存知だと思いますが、そのハイカラーが発売される前に、そのベースとなったカメラがあったんです。
それがオートショット。
露出計の違い以外はほとんど同じカメラです。

[2回]

露出計がどう違うかと言うとセレンとCds。
当然私としてはセレンのオートショットが好きなわけです。
ではカメラを見てみましょう。


全体の姿はこんな感じ。
隣にいるのはハイカラーです。

このカメラの一番の特徴はこちら、

ハイカラーをご存知の方にはおなじみですが、ゼンマイを巻いて行う自動巻上げです。
あらかじめゼンマイを巻いておくのだから、自動巻上げと言えるのかどうかよく分かりませんが、結果的には自動巻上げです。


露出制御はセレン露出計によるプログラムオートです。
マニュアルで絞りを設定できるようになっていますが、この時は1/30秒に固定されるようです。
あとバルブが付いていますが、バルブの時は絞りを動かせないんですかね?

ピントは前玉回転式です。
が、ヘリコイドが硬いですね。グリスが硬化してるようです。


レンズは35mm, 1:2.8のリケノン。
リケノンレンズはフジノンと肩を並べる程の良い描写をするレンズだと私は思っています。

ファインダーをのぞくと、

上の方に丸いインジケーターが見えます。
多分赤くなったら露出不足です。
そうではない時は白くなります。
どうやら露出計はちゃんと動いているようです。


このカメラにはホットシューが付いています。
これが有るのと無いのとでは便利さがまるで違います。
リコーは比較的古くからホットシューが付いていますね。


モルトは朽ちています。
この広い範囲を貼るのはちょっと難しいですね。

このカメラの不具合箇所は、先に書いたヘリコイドの硬さ、モルトの劣化、など以外にシャッターが開いていません。
それと、もしかすると絞りも粘っているかも知れません。
後は特に目立った不具合は無さそうです。

では分解に取り掛かりますか。