明日は明日の風が吹く

そろそろ虫の多い季節になってきましたね。
虫刺されには何を使いますでしょうか。
うちではウナコーワを良く使います。
個人的にはもろこしヘッドよりスポンジタイプが好きです。
では今回もジャンクなクラカメをご紹介しましょう。
それは何かといいますと、

はい、コーワです。
でもウナじゃなければコルゲンでもない。

[1回]

しかし会社は同じ「興和｣です。
ウナやコルゲンやキャベジンでおなじみのコーワですが、実は1978年までカメラを作っていました。
今回ご紹介するのはその中のひとつ。

コーワのカロ181です。
見ての通り痛々しいジャンクです。
うちのジャンクの中に有りましたので、直せるかもと思って引っ張り出してきました。

ではジャンクぶりを見てみましょう。


ファインダーの枠が割れたような感じで中途半端な位置にありますね。
その隣のギアが見えているところは、本来ならセレンがあったはずです。
セレンの前にあるはずのレンズや、枠も無いですね。
でもまぁ太陽電池で機能は回復できると思います。

ファインダーをのぞいてみますと、ブライトフレームも、距離計の二重像も見えません。
と言いますか、素通し状態ですね。
本来あるはずのプリズムがなくなっている感じです。
ハーフミラーを置いたら何とかなるでしょうか。


セレンがありませんので、当然露出計は動かないのですが、絞りとシャッターとの連動はしているようです。
受光部さえあれば何とかなるかも。

しかし巻き上げレバーがありませんよ。
どうしますか。


カメラの底を見てみると、セロテープが貼ってありますね。


はがすとこんな感じです。
巻き戻し関係の部品も全く有りませんね。
うーん、どうしますか。


レンズは45mmの1.8がついてますね。
レンズは面白そうなんですけどね。


裏蓋を開けると、何か部品が入ってます。

確認してみましょう。

巻上げの部品ですね。
これだけ有れば巻上げは何とかなりそうですね。


それと、これは?
巻き戻し関係の部品でしょうか。
でもよく分かりませんね。


巻き戻し部分の内側はこんな感じです。
さっきの3つ有った部品が、なんとなくはまりそうな気がしますね。

ちょっと試しにそのあたりをバラして仮組みしてみましょうか。


底を開くとこんな感じです。


この写真ではもう外していますが、銀色のカニ目の内側にもうひとつ真鍮のカニ目がありました。
どちらも逆ネジです。

では全部外して仮組みしてみますと、

こんな感じになりそうですね。

でもこれで巻き戻しできるんでしょうかね。
パトローネの軸を回すのがないんですが。

と思ったら、

上側の円盤がスライドすることで、爪状の物が内側に入ってきます。
これによってパトローネの軸をつまむと言う構造なのではないでしょうか。

となれば、後は巻き戻しのノブ又はレバーが有れば何とかなるかも知れません。
他から流用も難しそうですね。
どうしましょう。

と言うことで、全体的に見れば、巻き戻しノブさえ何とかなれば復活できそうな感じですね。
先程の巻き上げレバーは取り付けることが出来ました。
スプリングワッシャーが足りない感じなだけですね。
巻上げもできますし、シャッターセットも出来ます。
とりあえずシャッターも切れて、速度も変化しています。

後はバラしてみないと分かりませんが、巻き戻しのめどが付いたらバラしに掛かりましょうか。