明日は明日の風が吹く

私が好きなカメラは電池を使わない機械式のカメラです。
先日30歳くらいの人に、「電池を使わないカメラが面白いよ」と言ったら、キョトンとしていました。
電池がないのに動くというのが理解できなかったみたいです。
彼らにとっては「動く＝電気」と言うのが固定概念のようです。
確かにカメラにしても、もう何十年も前から電子制御になっていますからね。
しかし電子制御だったら壊れないかというと、そんなことはなく、そのうち壊れてしまうわけです。
で、今回の修理はこちら。

名機、EOS100です。

[1回]

しかしこういった電子制御のカメラの場合、不具合が出ると、バラして調整するということもほとんど出来ませんので、多くの場合は部品交換するしかありません。

ただし今回の不具合は、

こちらのスイッチ兼モード設定ダイヤルが動かないというものです。

これなら直せるかもしれませんね。

ではバラしましょう。

まずは側面の、裏蓋のオープナーのところから。
矢印のプラスネジ2本を外して、このカバーを取ります。


次に前面カバーを外します。
マウント下部1本、マウント上部2本、フラッシュ裏面1本の合計4本のプラスネジを外します。
それぞれ長さが違いますので気をつけて下さい。


するとこのように、前面カバーを外すことが出来ます。


続いて軍艦部カバーを外しにかかります。
ファインダー横の2本のプラスネジを外します。
この2本は長めです。


右のストラップ金具の脇の1本を外します。


バッテリーハウジングの中の矢印のプラスネジを外します。


これでやっと、軍艦部カバーが外せます。


モード設定ダイヤルを見てみますと、矢印の部分のプラスチックのカシメが取れています。
どうやらそのために、ダイヤルを回すとセンターがズレて回らなかったようです。

ということは、このカシメの部分にネジを挿して固定すれば良さそうですね。

ではちょっとロック関係の部品を外しておきますか。

センターのプラスネジを外すと、ロック用の金具と、


ロック解除ボタンが外れます。

そしたら先程のカシメがとれた所に下穴を開けて、

ネジ留めすれば、完了ですね。

しかし、このネジを留める時に、真ん中のロック関係の部品は外さない方がいいかもしれません。
今回の作業ではほんの少しセンターがズレてしまったようです。
ロック解除ボタンを刺しておけば、センターのズレは最小限に抑えられるかもしれません。

ついでに取れてない方のカシメも、今後取れてしまう可能性が高いので、同じようにネジ留めに変更しました。

修理自体は簡単ですが、軍艦部を開くのがちょっと手間ですし、配線も色々とつながっていますので気を付けないといけません。
でも考えてみると、側面や前面のカバーを外さなくても、フラッシュ下側のネジを外して、軍艦部周りのネジを外すだけで良かったかもしれません。

ということで、EOS100、修理完了です。