尾道発 - カメラ屋の独り言 - Presented by せいのカメラ店
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3日の記事の続きです。 修理依頼のコンタフレックスSを分解していきましょう。 レンズをボディから分離します。
[2回]
そのために、フィルム室からレンズの方をのぞいて、矢印のマイナスネジを外します。 これと同じようなマイナスネジが合計3本有りますので、それらをすべて外します。 そしたらこのように、 簡単に外せます。 で、レンズを外した後に、赤矢印のレバーがここまでいっぱいに回ってしまうと動かせなくなってしまいます。 そこは気をつけといた方がいいのですが、何かのはずみで回ってしまうこともしばしばです。 しかし、これを直すには緑矢印の黒い樹脂のプレートを起こしてやらないといけません。 そしてその黒いプレートを起こすには、青矢印のヘリコイドを外さなくてはいけません。 そうなると当然ピント調整をしないといけなくなります。 今回はこのようにレバーがいっぱい回ってしまいましたし、元々ピント調整もするつもりでしたので、ヘリコイドを外して黒いプレートを起こします。 が、それは後ほど。 まずはレンズをバラしましょう。 化粧プレートの矢印のマイナスネジを外します。 次に青矢印のワッシャー?スペーサー? を取って、赤矢印の4本のマイナスネジを外します。 するとマウントを外すことができます。 この時、緑矢印の所にシャッタースピードダイヤルのクリック用のベアリングがありますので落とさないように気を付けましょう。 これでマウントが外れました。 今度組む時に、黒いプレートの青矢印の突起部が、マウント裏の黄矢印のくぼみにハマるようになります。 そしたら赤矢印のレンズ中群を外して、その下の黒いプレートも外します。 黒いプレートを外しましたら、青矢印のリングを外して、 赤矢印と、黄矢印のリングを外していきます。 黄矢印のリングは、緑矢印の所にスプリングが掛けてありますので、組む時には注意して下さい。 なお、黒矢印のところも重要です。 拡大して見てみましょう。 赤矢印のスプリングが分かりますでしょうか。 このスプリングは青矢印の棒の向こう側に引っ掛けてあります。 これからレンズをバラしていくと、青矢印の棒を抜く必要があります。 その時当然赤矢印のスプリングは外れてしまいますので、組む時に掛ける必要があります。 これを掛けていないと、セルフタイマーがうまく働かなくなりますので、そんな場合はここを疑ってみて下さい。 では裏返して、レンズユニットのハウジングを外します。 矢印の4本のマイナスネジを外します。 するとこのようにハウジングは外れます。 では出てきたシャッターユニットをバラします。 まずは赤矢印のスプリングを外して、 青矢印の部品を外します。 この部品は、ストッパーリングで留めてありますので、まずそれを外してから。 そしたらその下の緑矢印の部品を外します。 緑矢印の部品は、黄矢印の部品とのギアの掛かる位置を確認しておいて下さい。 次に黄矢印の部品を外します。 これは裏側からシャフトが貫通していて、一見取れなさそうですが、軽く圧入してあるだけですので、 根本をドライバーなどでゆっくりコジってやれば外せます。 それが外れたら、オレンジ矢印のリングが外せます。 このリングがセルフタイマー設定用のリングです。 このリングに付いた棒状の突起にスプリングが掛かります。 裏側の部品が全部外れたら、矢印のマイナスネジ3本を外して、シャッターユニットのハウジングを外します。 はい、外れました。 ハウジング側には絞りが残っています。 ではシャッター羽根を外して洗浄しましょう。 もちあげると、 やっぱり油が回って粘っていました。 シャッター羽根を外したらこんな状態になります。 矢印のプレートが回ってシャッターを動かします。 このプレートも外して洗浄しましょう。 プレートも外すとこんな感じ。 この表面も脱脂します。 では絞り羽根もついでにバラします。 シャッターユニットのハウジングを裏返して、矢印の3本のマイナスネジを外します。 その前に、 よく見ると、指紋の形にプレートが錆びていました。 前にバラしたような感じは無いので、もしかすると製造段階でついた指紋かもしれません。 しかしここに塗装するわけにも、グリスなどを塗っておくわけにもいきませんので、 としあえず錆を落とすだけにとどめましょうか。 バラした絞り羽根と、 シャッター羽根、そして、絞り制御用のプレート2枚も含めて、シベてベンジンで洗浄します。 これでやっと折り返しです。 では組んで行きましょうか。 組むのは逆の手順でやるのですが、絞り羽根を組むのは難しいです。 そういう時は、こんなふうにフィルムのPケースに載せて組んで、そのままハウジングを被せるようにすれば組みやすいです。 と言うことで、シャッターの分解清掃、完了です。