明日は明日の風が吹く

先日、一時的にエンジンがかからなくなったS60ですが、その後は特に何もなく普通に動いております。
ですので、車を変えようか、それとも車検を受けようかと思っていたのですが、とりあえず車検を受けて、気長に次を探すという選択をしたのでした。
だがしかし、
今度は窓が動かなくなってしまったのでした。

右の後ろの窓。
走っている時に開けたら、なんか微妙な音がして、
全く動かないわけではないのですが、完全に開けることも、完全に閉めることもできなくなってしまいました。
仕方がない、ちょっと見てみましょう。

[5回]

ここのところ、うちのS60は、色々と起こっていますね。
エンジンがかからなくなったこともありましたし、フォグランプも切れたし、スモールランプも切れてないのに警告がついたままだし、そして今回は窓が動かなくなってしまった。
やっぱ10年以上経った欧州車は色々問題が起こってしまいますか。

しかしとりあえず今のところ大きな出費も無しにしのいでいます。
とはいえ、今回のパワーウインドーの故障は、通常ならお金がかかるパターンですね。
まぁ、現状を確認してみましょう。

と言うことで、まずは内張りを外します。

ドアの取手の中にある四角いフタを外すと、トルクスネジが見えてきますのでこれを外します。


続いて、内張りの周囲に樹脂製のファスナーが並んで留めてありますので、この真中を押し込みます。
するとロックが解除されますので、ファスナーを抜き取ります。

あとは内側につながっている、ドアノブのワイヤーと、パワーウインドーのスイッチを外します。


これで内張りが外せます。
ドアには、赤矢印の樹脂製のカバーが貼ってありますので、これを取ります。
緑矢印の部品を外すか、貫通している穴の部分を破って外します。
私は破って外しました。

カバーが外れたので、サービスホールからウィンドーレギュレーターを見てみましょう。

すると、ワイヤーの巻きとり部分で、ワイヤーがプーリーから外れていますね。
単純にプーリーから外れただけなら巻き直して直るかもしれませんが、巻き直すにしても、車についたままの状態では作業できません。
仕方がありませんね、レギュレーターを外しましょう。

まずはレギュレーターのモータに入っている電源のカプラーを外して、

次に、ガラスとレギュレーターを切り離します。
この車も欧州車によくあるパターンで、このあたりにはリベットを多用しています。
黄矢印の2本のリベットを、キリで揉んで頭を飛ばして外します。

そしたら次に、レギュレーター本体を留めている赤矢印の2本のリベットを外し、緑矢印のナットを外します。


これでレギュレーターが外れました。
が、ワイヤーが本来の機能を果たしていませんね。
たるんでしまっていますよ。

巻き取り部のプーリーから外れてしまったこともその原因ですが、そもそも巻き取り部から外れてしまった原因があるはずです。

よく見ると、

上側のプーリーが破損して、しかも変形してしまっています。
経年劣化で軸受部が割れてしまったんですね。
そのせいでプーリーがねじれてワイヤーが外れ、外れてたわんだために、巻き取り部から外れたんでしょう。

こうなってはプーリーを再使用することは不可能に近いですね。
かと言って、軸部はカシメてありますので、交換できるようなものでもありませんし、交換部品なんて用意されていないでしょう。

と、なると、レギュレーターのアッセンブリー交換ということになってしまいますか。
でもそれは金額がはりますね。
プーリーを何とかすれば、直るんじゃないかと思える状況ですので、アッセンブリー交換は部品もお金ももったいないです。
チョット値段を調べてみたら、いつも部品を買っているイギリスのパーツ屋さんでは値段が出てないですね。
見積り取れば分かるんでしょうけど。
アメリカのショップで値段を出しているところがありましたが、$254.71ですか。
送料も入れるとチョット面倒な値段です。

国内調達だと5万くらいかなぁ？

うーん、どうしましょうか。
最終的にアッセンブリー交換になるのであれば、その前に悪あがきをしてみましょう。
続きはまた今度。