明日は明日の風が吹く

オリンパス・ペンと言って、ハーフカメラを思いうかべる人は、もしかすると少数派になりつつあるのかもしれません。
逆にハーフカメラしか思いつかない人は、他に何があるの？と思うかも。
しかし私もオリンパス・ペンと言われれば、ハーフの小さいカメラを思いうかべる側の一人です。
で、今回は最近のオリンパスのマイクロフォーサーズシリーズのことでなく、ハーフカメラのお話です。

オリンパス・ペンと言っても、いろんな種類があります。

[2回]

大きく分けると、高性能のDシリーズ、正常進化のSシリーズ、普及型で自動露出のEEシリーズ、ということになりますでしょうか。
他にもいろんな派生モデルはあるんですが、それは今回は置いといて。
中でも最も普及したのはEEシリースでしょうね。
これは絞りもシャッタースピードもカメラの方で勝手に合わせてくれる楽ちんカメラです。
しかもピントはパンフォーカスで、だいたい全部合うという仕様です。
そのおかげで撮影時に何も合わせる必要がないんですね。
と言うか、操作するところが初めから有りません。
そういうお手軽さが普及に大きく貢献したのであろうと思います。

で、今回ご紹介するカメラですが、お手軽なEEシリーズに、Sシリーズのレンズを着けた、EESと言うシリーズなんです。
EEシリーズで写すと、ピントはだいたい合うんですが、やっぱりそれは大体なわけで、バシッと合うこともないわけです。
そうなると、露出はオートがいいけれど、ピリッとシャープな写真が撮りたい人も出てくるわけです。
本来ペンシリーズはピリッとシャープな写真が撮れるカメラなんですから。

ですのでEESシリーズは、キレイな写真をお手軽に撮れるカメラということになりますでしょうか。
私もそんなカメラをたまには使ってみようかなと思うわけです。

では各部を見てみましょうか。

レンズはSシリーズと共通の、Dズイコー3cm、F2.8。


フィルムカウンターは手動でスタートを合わせます。
ハーフサイズですので、36枚撮りフィルムを入れれば72枚撮影可能。
40のところが黄色くなっているのは、24枚撮りでも27枚撮りでもなく、この頃は20枚撮りだったからですね。


裏ブタは、このようにガバっと外れるタイプです。
これがなかなかカッコいいですよね。


そしてカメラ前面に刻んである「S」の文字。
Sシリーズの証です。

しかし、このカメラで最も残念なのがこちら、

フィルムの感度設定が200までしか無い。
フィルムの種類が少なくなってしまった現在としては、市場在庫はほぼISO400。
そんな環境ではちょっと面白くないですね。

さて、このEES、全体をリフレッシュして使ってみようかとは思ったものの、やはり問題はフィルム感度。
ですので露出計をいじって、ISO400に対応させるか、
それとももうひとつ新しいタイプのEES2を使った方がいいのか。

EES2なら、ISO400対応です。
それに、ピントリングもレンズの外周にあって回しやすい。
しかし、
裏ブタの開閉方法が、ヒンジによる横開きで普通になってしまっているし、Sシリーズの証である「S」の刻印が無い。

うーん、どうしましょう。