明日は明日の風が吹く

CP+で横浜に行ったことは既にお伝えしていますが、そのCP+の会場の近くに横浜美術館があるんです。
ですのでCP+に来るたびに、行ってみたいなあと思っていたものの、なかなかタイミングが合わずに行けていませんでした。
ですが今回はPHOTO YOKOHAMAということで、写真関連イベントがリンクした形になっていて、その中の一つに横浜美術館での、「ロバート・キャパ / ゲルダ・タロー二人の写真家」という企画がありました。

であればいくしか無いでしょう。

[2回]

ということで、横浜美術館へ、

入り口もモダンでカッコいいですね。


内部もなかなか良い感じ。

でね、入場券を買おうとすると、先にも書きましたPHOTO YOKOHAMAの関連企画ということで、CP+の入場券があると、割引になるのだとか。

おかげで、通常1000円のところ、700円で入ることが出来ました。

が、しかし、企画展は撮影出来ません。
ですので、「ロバート・キャパ / ゲルダ・タロー二人の写真家」の様子をお見せすることができません。

ですけどね、コレクション展は撮影OKなんですよ。

だからこんな写真も撮れます。

仲間と楽しく撮影しながら見るというのもいいかもしれませんね。

で、話は戻って「ロバート・キャパ / ゲルダ・タロー二人の写真家」の方ですが、
すいません、私今までキャパが架空の人物だということを知りませんでした。
今回の展示の解説を読んではじめて知りました。

ちょっと解説しますと、
ロバート・キャパというのは、アンドレ・フリードマンと、ゲルダ・ポホリレが作った架空のアメリカ人写真家なんですね。
これは、当時、アメリカ人写真家の方が受けがいいと踏んでの事だったようです。
その後、アンドレ・フリードマン自身がロバート・キャパを名乗るようになり、ゲルダ・ポホリレは、ゲルダ・タローと名乗るようになったということです。

それによって二人のコンビが解消されたわけでなく、ゲルダ・タローがスペインで亡くなるまで、お互いに戦場の写真を取り続けていたようです。

今回の企画では、図録も販売されていましたので、例によって買って来ました。

この中を見てみますと、
やはりあの有名な写真も大きく掲載されています。

「崩れ落ちる兵士」でしたっけ？
この写真によって、ロバート・キャパの名前は世界中に知られることになるわけです。

ところで、タイミング良く、といいますか、この横浜美術館での企画にリンクさせるように、NHKスペシャルでキャパの事やってましたね。
その内容は、以前から話題にあがるこの写真の真相を追求するものでした。

当時キャパが使っていたカメラはバルナック型、タローはローライフレックス。
このそれぞれのカメラの画角から調べると、キャパのカメラでは、この写真の上下方向に少し寸法が足りないのだとか。
だからこの写真を撮ったのは、この時一緒にいたゲルダ・タローであろうと結論づけていました。
私もおそらくそうであろうと思います。

キャパ自信、この写真はゲルダが撮ったものと知っていたはずですが、ロバート・キャパという共同作業で撮られた写真として発表したことで、これがゲルダの撮った写真だと言えなくなってしまったのではないでしょうか。

その後、彼自信がキャパを名乗るようになりますが、彼はこの「崩れ落ちる兵士」を超える戦場写真を撮らなければいけないという思いに駆られてしまったのではないかと思えてくるんです。
なぜなら、その後、キャパは戦場の最前線での撮影に挑み続けていくからです。
その理由は、本来ゲルダに与えられるはずだった称賛を、彼自信のもののように世間が思ってしまったこと。
そしてその称賛を受けるはずだったゲルダは、もういないこと。
などではないかと予想します。

でももしかすると、ゲルダを追いかける気持ちからだったのかもしれません。

今回購入した図録では、
キャパとタロー、別々の図録にまとめてあります。

「崩れ落ちる兵士」を別にしたとしても、キャパの写真はすごいものだと思います。

ですが今回この企画を見て、ゲルダ・タローという写真家に何故かとっても興味を惹かれました。