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尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店



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17日の記事でご紹介した10年前の名機、コンタックスTVSデジタル。
デジカメで10年前といえばまったくもって使いものにならないのが常ですが、そんなデジカメでも、いいものはいつまででも使えるといういい例でしょう。
私もいい出物がないかと思って事あるたびにチェックしていたんですが、この度比較的値段の安いジャンク品が有りましたので、ダメ元で入手したというわけです。
どんなジャンクかは開けてみないと分かりませんが、とりあえず電源は入るけど、レンズの沈胴がうまく行ってないのだとか。
それくらいなら直るかもという甘い目論見です。

ではとりあえずバラしてみましょうか。

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拍手[8回]

まともに買えば、ネットオークションでも2万円前後。
中古の流通価格ではどのくらいになるんでしょう?
いくら写りがいいとはいえ、そこまでの出費はできません。
そうなってくると必然的にジャンク品ということになってしまいます。
しかし、クラカメのジャンクなら直せる確率は高いものの、ほとんどすべてが電子部品のデジカメでは、ジャンクは多くの場合再起不能です。
ですけど今回の個体はとりあえず電源は入るらしいので、回路的にダメってわけではなそうな予感。
直ってちょうだいジャンクちゃん。

ではまずは周囲にあるネジを外しましょうか。

前後のカバーを合わせて左右に3本ずつ。


底面にあるネジは頭の平たい皿ネジが5本です。
あとは背面右上にも2本あります。

しかしなんか変。
底面の皿ネジなんですが、中央辺りに並んでいる2本。
ここだけ相手は金属ですので、タッピングじゃなく、スクリューが入っているはずなのに、1本はタッピングが入っていますよ。
その代わりに端の1本がスクリューになってますね。
ネジを間違えて刺してます。
これは何度かバラされた個体ですね。
しかも低レベルで。
おかげで、タッピングが入るはずの穴が少々バカになています。

こういう個体は悪くすればひどい組み方をされていることもあります。
もしかしたらハズレを引いたかも。
暗雲が立ち込めてきましたが、とりあえずは進めてみましょう。

では前後のカバーを外します。

こちらがカバーを外したカメラ前面。
レンズユニットは、赤矢印と、青矢印のプラスネジ2本だけで固定されてますね。
しかしそれを抜けばすぐにユニットが外れるわけでなく、他にもいろいろ外さなければいけません。

まずは、緑矢印のリード線、赤と黒2本をすき間から引っ張り出しておきます。
そしてピンク矢印の2箇所のカプラーを外します。
このカプラーはお互いにフィルム基板でつながってレンズの下側に挟み込んであります。
これも引っ張り出せばフィルム基板ごと外せます。
それとオレンジ矢印のカプラーも外します。

と、ここで、黄矢印2箇所を見て下さい。
おそらく有ったであろうネジが有りません。
ここはレンズを動かすためのモーターのギアボックス。
このネジがないのがレンズの沈胴に影響しているのかも。
という事でとりあえず、合うネジを見繕って締めてみて、動作を確認してみますか?

しかし電池がありませんので、どうしましょう。
他に合いそうな電池は無いかなと思って色々見てみますと、フジのFinePix Z3のバッテリ、NP-40の接点位置がほぼ同じですね。
ではこのバッテリーに段ボールでスペーサーを作ってみましょうか。

上の黒いのが附属のバッテリー、BP-1500S。
下のがフジのNP-40にダンボールを貼り付けて同じ大きさにしたもの。
見ての通り、うまい事に接点の位置と極性が同じです。
ではこれを本体に入れますと。
おお、一応動いた。

しかし、動作はというと、レンズが出てくる時はまぁまぁいいのですが、スイッチを切った時は引っかかるようになってちゃんとレンズが収納されませんね。
そこで止まって電源が切れてしまいます。
もう一度電源を入れても動かずに終わってしまいますね。

ですので、途中まで引っ込んだレンズをちょっと押してやると、レンズはちゃんと収まって、次に電源を入れた時はちゃんと動きます。
しかしまた電源を切るとレンズは途中で止まってしまいますので、またサポートしてやると収まります。
ということの繰り返し。

まぁ、いつもレンズを押さえてやることにすれば何とか使えるんですけどね。
でもそれは全く面白くない。
モーターにも負担がかかるし、バッテリーも早くあがるはず。
それよりも何よりも、自分の気持が収まらない。

まぁ、ここまでで分かったことは、ギアボックスのネジが無いのが原因ではなかったということです。
では引き続きバラしましょう。


と、もう一つ悪い部分を発見しました。
レンズ横の締結部の隣、おそらくフィルム基板のアースがつながっていたと思われる部分がちぎれてますね。
しかも挿してあるプラスネジの呼びが合ってません。
ふう…
ここも合うネジを見繕って、フィルム基板の表面を削ってアースできるようにしときましょうか。

ではカメラを裏返して、

背面の基盤を外しましょう。
赤矢印の3箇所が締結ポイントですが、2箇所しか締結されていません。
もうそんなことでは驚きません。
ここも合うネジを探しましょう。

それと、その前に、

設定ダイヤルなどがついた帯状の部品を外します。
締結箇所は矢印のところと、

グルっと回って前面左下の一箇所。

そしたら背面の基盤を外しにかかります。

赤矢印のフィルム基板との接続を外します。
と、また見つけてしまいました。
黄矢印の部分。
青いリード線ですが、本来なら接点の金属にハンダ付けされているはずのものが、締結ネジにはさんでありますね。
分解していてちぎれたけど、ハンダ付けができなかったんでしょうね。
せめてハンダ付けぐらいは出来るようになってからバラすことをお勧めしますよ。

ここの細いリード線はとりあえずつながったまま、背面の基盤を持ち上げましょう。

青矢印のところはもうカプラーを抜いていますが、これを外して、
赤矢印のフィルム基板を抜きます。

これでやっとレンズユニットが外れるでしょう。


はい、こちらが外れたレンズユニット。
ではこれを分解していきますが、続きはまた今度。

しかし前途多難…

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