明日は明日の風が吹く

ネットオークションで買ったフジカST-Fですが、9月30日の記事でお伝えした通り、プリズムの修理とファインダーから見えるゴミの掃除をしました。
残るは光線漏れの修理です。
最初はヒンジ部分のモルトの劣化のためだろうと思っていたんですが、もう一箇所、パトローネののぞき窓のところの厚手のモルトが、激しく劣化していましたので、こっちの方が光線漏れの原因として大きいかもしれません。

なのでこの二箇所を修理です。

[2回]

では早速、作業を行いやすくするために裏蓋をはずしましょう。
裏蓋をはずすには、上下のカバーをはずさないといけないので、その時に気を付ける所を少し。
それは上のカバーなんですが、普通、こういった部品をはずす時は見えるネジをはずすのが定石ですが、このST-Fは少し違います。

カメラの左側のネジなんですが、これを見ると普通はずしたくなります。
ですがはずしても意味がありません。と言うより、ここをはずすと場合によっては余計に上蓋をはずしにくくなるかもしれません。
と言うのも、このネジは、隣のストラップの釣金具の裏にあるガセットをとめているネジなんです。
で、本当の上蓋固定ネジは、

こんなところにあります。
実は釣金具のガセットが下まで伸びていて、この隠されたネジでボディーに固定されるようになっているんです。
ST-Fをばらす時はお気を付け下さい。

で、悪くなったモルトをはがしてみると、その下の塗装もやられていて、少し錆が出ていました。
ですので悪くなった塗装と錆を落として、

ペイントマーカーででも色を塗っときましょう。
本当はつや消しが良かったんですが、持ち合わせが無かったのでまあこれでいいでしょう。

この部分にはいくらか厚みのあるものを付けないと遮光できませんので、色々材料を探した結果、

5mm厚の隙間テープを使いました。色は残念ながら黒じゃありませんが、これで試してみましょう。
もう一箇所、ヒンジ部分の遮光には、

パトローネの口に使ってあるビロードみたいなのを流用です。

こんな感じで。

以上で修理はとりあえず完了。
また試写してみましょう。
うまくいっていればいいのですが。