明日は明日の風が吹く

昨日の記事までで、シャッター周りの修理は終わったつもりのコンテッサマットSBEですが、今度はメーターが時々止まるんです。
動いてる時は正常値を示してなんともないのですが、何の前触れもなく止まって、何の反応もしなくなります。
しばらくしていたら、いつの間にか動いています。
どこかの接触不良か、でなければ物理的にどこか引っ掛かっているのか。
とりあえず開けてみましょうか。

これは一番上の透明のカバーを外したところです。

[1回]

配線を一通り見てみたのですが、接触不良と言う感じはありません。
で、針をつついてみると、引っ掛かってますね。
ちょっと引っ張ったら元に戻りました。

どんな時にこうなるのかなと思って色々操作していますと、どうやら露出計の針がアンダーいっぱいになっている時にシャッターを押すと、時々動かなくなりますね。
なんか下の方が引っ掛かっているみたいです。

ずっと見ていたら大体分かりました。
では分解していきましょう。


メーターユニットの上に付いているのはこのブラケット一体インジケーターです。
シャッタースピードを遅くしていくと、F値の明るい方がだんだん赤くカバーされてくるやつです。


で、こちらはメーターの針が動く側の部品です。
実はここで、F値の表示だけでなく、オート時の絞り制御も行っています。
やり方としてはペンEE等と同じです。
メーターの針を斜めになったノコギリ状のプレートで押して、どの位押し込まれるかで絞りの開度を決定すると言う単純なものです。

この部品で言うと、緑矢印の部品と黄矢印の部品がわずかな隙間を残して重なります。
その間をメーターの針が動きます。
そしてシャッターが押されると、青矢印の部品がせり上がって来てメーターの針を押さえます。

で、メーターの針は一番上にあるはずなのになんで隙間を通ることができるのかというと、

実はこんな風に針が2本あるんです。
緑矢印の針が表示用。
赤矢印の針が絞り値決定用です。

で、黄矢印のところにのぞき窓があります。
ここからのぞくと、

こういう風に見えます。
先ほど説明した構造がよく分かると思います。
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緑矢印の部品と黄矢印の部品がわずかな隙間を残して重なります。
その間を赤矢印のメーターの針が動きます。
そしてシャッターが押されると、青矢印 の部品がせり上がって来てメーターの針を押さえます。
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と言うことで露出計の針が動かなくなる原因ですが、シャッターボタンが押されて青矢印の部品がメーターの針を押した時、なんか緑矢印の部品にくっ付いてしまうことがあったようです。
なので、このあたりの部品を洗って、針の位置を微調整して、とりあえず止まらなくなりました。
ただこの微調整がとってもいたしのです。
組んだ状態では工具がほとんど入らないし、バラすと針に当たってちょっとゆがむし、バラした状態で針を調整しても組んだらやっぱりちょっとズッてるし、針が通る隙間はほんの少しなので結構シビアな調整が必要だし。
なので私の場合は極細のドライバーを突っ込んで調整しました。
結構根気が要ります。

それと、このメーターを組む時ですが、

上の写真で確認できると思うんですが、露出計を分解するとケースの底の、メーターの軸受け部にちょっとギアがのぞいていると思います。
そのギアにメーターユニット下部のギアが噛むようになっていて、シャッタースピードダイヤルを操作すると、このギアが動いてメーターユニット全体を回転させる仕組みなんです。
このギアとのかみ合わせ位置をちゃんと合わせないといけないわけです。
そんなに難しい作業では有りませんが、ちょっと手さぐり的な作業になります。

て感じで、露出計の修理は完了です。
これで機械的な部分は全てOKと思います。

さて後は曇った前玉ですが。