明日は明日の風が吹く

7日の記事まででカッコよくなったフジカコンパクト35ですが、散歩カメラとして使うにはやっぱり連動距離計が欲しいところ。
と言うことで安いのも手伝って、ついついネットオークションでコンパクトSを買ってしまいました。
ですが、キャノンフレックスもレストア中でしたし、ライカメーターMCも父の日に間に合わせる必要がありましたので、コンパクトSについては17日の記事で予告しただけで後回しになっていました。
でもやっと順番が回ってきましたので、ここらでコンパクトSをいじってみましょう。

買った個体は値段が安いと言うこともあるんでしょうが、微妙にヤバっぽいです。

[1回]

上の写真を見ても分かりますが、巻き上げレバーの後寄りの貼り革が破れてます。
これを直すには貼り替えしかないでしょうね。

でもこの貼り革、コストダウンのためでしょうか、ちょっと品質が良くないようです。
全体的に縮んでいますし、シボのしわが浅いです。
コンパクト35と比べると、安っぽさが出ています。
これは最終的にはいい革に貼り直した方が良さそうですね。
でもまぁとりあえずはこのままいけるとこまで行ってみましょう。


続いてレンズですが、ここも先にも書いたように微妙にヤバっぽいところの一つです。
すごーく汚れています。
カビが蔓延しているようにも見えます。
傷が浅ければいいですが…

コンパクト35と違うところのひとつが、セルフタイマーが付いていることです。

こんなところにダイヤルが付いているのでなんか不恰好です。
ダイヤルはクリップで留めてあります。

では、カバーを外してみます。

貼り革をはがしたのですが、ぺろぺろ簡単にはがれました。
ボディー側にはほとんどノリも残っていません。
貼り革の方に残ったノリを見てみると、ゲル状の薄い層になっていました。
再使用できなくはないですが、縮んだ貼り革よりノリ部がはみ出していますし、ノリ自体も40年以上経っていますから、間違いなく劣化しているでしょう。なのでノリははがして両面テープで貼りなおしましょう。

ボディー側から簡単にはがれたように、貼り革からもノリは簡単に取れました。


そしてこちらは露出計部分です。
コンパクト35とよく似ていますが、

こちらがコンパクト35の露出計部分です。
比べてみると結構違います。
締結位置も違いますし、リンケージがちょっと違っていたりします。
だから互換性は無さそうですね。
ファインダーもボルトオンでは交換出来そうに有りません。

とはいえ、このカメラ、動作に関して不具合は無さそうです。
これ以上の分解は不要ですね。
というか、それならここまでの分解も必要ないだろうという話ですが、実は今回もよからぬことを考えているわけです。
そうです。またブラック塗装です。
黒くすれば、セルフタイマーのダイヤルもそんなに目立たないかもしれませんし、シルバーボディーのちょっとボヤッとした感じが、コンパクト35のように精悍になる気もします。
前回の経験を活かして、チャレンジです。

そうそう、ファインダーは汚れていたので、ユニットごと水洗いしました。
ハーフミラーに触りたくない時はこれが効果的です。
もちろん洗剤を使ってもいいです。
洗い終わったらエアーダスターとかでしっかり水分を飛ばして、可動部には適当に注油しときましょう。

といったところで今回はこのへんで。