明日は明日の風が吹く

10日の記事でお伝えしましたが、ヴィトマチックIIbが新しく仲間入りしました。
なかなか面白そうなので、早く直して写してみたいところです。

なので早速バラしに掛かります。

軍艦部カバーは左右のマイナスネジと、巻き上げレバーに隠れたネジを外すだけで簡単に外れます。

[3回]

右から、露出計、連動距離計、その上に露出指針、そして等倍ファインダーのプリズム、巻き戻しレバー、と言う並びです。

軍艦部にはホットシューと、シンクロ接点がありますが、ボディーとは線でつながっておらず、

矢印の接点が、ファインダープリズム上部の接点に接触するようになっています。

ではまずは露出計から見てみましょう。

矢印の2本のマイナスネジを外せば、露出計はボディーから分離できます。


こちらが外した露出計。
カメラ前方から見た状態です。


こちらはファインダーに接する面です。
黄色部分が、指針をファインダー内に見せるための窓です。


ついでに裏返すとこんな感じです。


露出計を取り去った後はこうです。
連動距離計の仕組みが少し見えます。

では露出計の不動の原因を探って、修理しましょう。
セレンがダメだったら太陽電池に交換です。
メーター部分が断線しているなら、どこかからメーターを持ってきて、ヤシカミニスターと同じような手法で移植しないといけないでしょう。

露出計上部の残り2本のマイナスネジを外せば、上蓋が開くはずです。

あけてみると、あれ？
上蓋に付いているはずの黄色い透明のプレートが、中に落ちています。
もしかして露出計の針が動かなかったのはこのため?
落ち込んだプレートを取り除いてみると、
普通に動きますね。
これだけのことですか。ちょっと手応えが無いですね。
まぁ簡単に直るならそれに越したことはありません。
上蓋に黄色いプレートを貼り直して、メーターの修理は完了です。

後は、シャッターのスローの粘りですがその前に、露出計の明り取り窓を裏から見てみると、

あれれ、ここも割れてますね。
でも部品交換しか直しようが無いですし、このままでも機能がスポイルされるわけではありませんから、とりあえずこのまま行きましょう。
後でいい方法を思いついたらその時対応しましょう。

それと、カメラ前面のファインダー周りが汚れていましたので、ここもバラして掃除します。

バラしてみると、前面のカバーはガラスでした。
ですので拭けばきれいになりますし、キズもついていません。

と言ったところでちょうど時間となりました。
次回はシャッター修理に関わるレンズの分解をお届けいたします。