明日は明日の風が吹く

私が愛用するフジカ35-SEと言うカメラがあるんですが、これがすばらしくよく写るんです。
そしてその後のモデルでフジカV2と言うのがあるんですが、これもまたすばらしいカメラで、写りの良さは言うまでもありませんが、このカメラのすばらしいところはファインダー内でピントはもちろん、シャッタースピードと絞りの情報が表示され、ファインダーをのぞけば撮影データが確認できると言うところです。
残念ながらこのカメラは手元にありませんが、機会があれば手にして見たいと思うカメラの一つです。
だからこんなレンズやファインダーを使ったカメラを現代でも造ってくれないものかと常々思っているんです。
いや、いたんです。
そうなんです。
フジがついにやってくれました。

その名は、FinePix X100。
待ってました。

[2回]

詳しくは上のリンクからニュースリリースをご確認いただくとして、ここでは個人的な視点でご紹介いたします。

まず、このカメラの最大の売りは、光学ファインダーが付いてることです。
それがタダの光学ファインダーではないのです。
当然ながら、コンデジによくある簡易式のものではなく、35-SEやV2のようなレンジファインダー機に匹敵する、しっかりしたファインダーなのです。
しかも当時のレンジファインダーのそれよりも進化しているのです。
一般的に、レンジファインダー機では、下図のようにファインダー内にプリズムを置いて、ブライトフレームや、シャッタースピードや絞り等と言った撮影情報を表示します。

それがこのX100では、ブライトフレームの代わりに、液晶パネルを使い、

デジカメの液晶表示と同等の様々な情報を表示できると言うわけです。
光学ファインダーのクリアな映像と、液晶ファインダーの情報表示の利点を融合した、すばらしいファインダーになっているのです。

これだけで既に買いでしょう。

もう一つ特筆すべきところは、シグマDPシリーズとライカX1に続いて、撮像素子にAPS-Cサイズを使っていることです。
やってくれました。

そしてレンズはフジカ35-SEやV2と同じくフジノンの単焦点レンズ、23mm、F2.0。
35mm換算で35mmが搭載されています。
これは写りに期待が出来ます。
なんと言ってもズームじゃなく単焦点ってのがいいです。

そして最後はそのデザイン。
これまでのフジカのレンジファインダーで何が一番似てるかなと思ったんですが、やはりここはフジカV2ですかね。
全体的には上下がメッキでその間に貼り革があるというクラシカルなデザイン。

左に寄せられたファインダーはフジカのレンジファインダーに共通する意匠ですが、シャッターボタン周りのデザインがV2を現代に蘇らせたらこうなりました的な感じを受けます。

そしてカメラ正面のレンズの上には、まるでブライトフレーム用の採光窓のような内臓フラッシュが。
これもイヤミなく、うまくレイアウトされています。

続いて背面ですが、

フジカのレンジファインダーの特徴がここにあります。
巻き上げレバーの下の方。
背面にダイヤルが付いているのですが、これはフォーカスダイヤルなんです。

これがX100にも同じ位置にダイヤルが付いているんです。
思わすニヤけてしまいます。
このダイヤルは何でしょうか。
ファンクションキーでしょうか。
もしこれがマニュアルフォーカス用のフォーカスダイヤルだとしたら、フジカ好きの方々に言って周りたくなります。

いやーすばらしい。
ですがこのカメラ一体いくらするんでしょうか。
まだ開発が発表されただけですので販売に関する情報はありませんが、個人的には見逃さずにいられません。
皆さんもいかがでしょうか。

あぁ、でもこれを買ってしまうとシグマDP1sの出番がなくなってしまうぞ。
どうする。

追伸
オリエンタルホビーさんの店長日記で、フォトキナで展示されていたものを見て来られたことが紹介されていました。