明日は明日の風が吹く

今月4日の記事でレストアをお伝えしたフジカ35オートMですが、やっと試写することができました。
と言っても例によってうちの店の周りでチョロッと写しただけです。
本当は色々動き回って写したいところですが、なかなかそうもいきません。

扉の写真がS60だからと言って車の話じゃないです。

[1回]

今回使ったフィルはDNPのISO100の期限切れです。
あまりいいフィルムじゃありませんがどうでしょうか。
DNPのフィルムもとうとう無くなってしまいましたね。

ではまずは室内で写してみましょう。

うーん。
なんだかシャープさに欠けますね。


こちらもそうですね。
被写界深度が狭いのは分かるんですが、ピントが合ってるはずのところでもシャープじゃないですね。
何かボヤッとしています。
開放F値は「2.8｣ですが、絞り開放での描写はイマイチなようです。

ではフラッシュを使って一絞り絞って「4」で撮影してみましょう。

おお!
一絞り絞るだけでキリッとシャープになりますね。
これはすばらしい。

では屋外の明るいところで撮ってみましょう。

やっぱり絞っていくといい感じです。
細い草もピリッと写っていますし、犬の柔らかい毛もうまく表現できています。


これもきれいに写ってます。
オートM、あなどれませんね。
余談ですが、うちの前の交差点の名前が｢尾道工業高校(南)｣から｢富浜｣に変わりました。
工業高校がなくなってからずいぶん経ちますからね。
でもどうせなら｢尾道学園(南)｣にしてくれてもよかった気もします。

話を戻して、近接撮影ではどうでしょう。

絞り開放になってしまったんでしょうか。
ちょっとシャープさに欠ける感じがします。
でも悪い描写じゃありません。
一番最初の写真も最短撮影距離で撮ってますので、最短撮影距離での描写が悪いと言うわけではないと思います。
やっぱり開放時の描写がよくないんですね。


店の前の道路も手前から無限遠までよく写っています。


因島大橋もきれいに写りました。
セレンの露出計もよく合っていますね。
フィルムを見る限り、露出はいいようです。

で、最後にちょっと気になったことを、
このカメラ、距離計の基線長が長いので、正確なピント合わせが可能ですが、反面ピント合わせがシビア過ぎるとも言えます。
特に近い距離では距離の少しの違いがファインダーに反映されてしまいます。
ファミリー向けであればここまでの性能はかえって邪魔のような気がしました。
それともう一つ。
露出アンダー時にはシャッターがロックされるんですが、ロックされた時にレリーズするとシャッターチャージが解除されることがたまにあるようで、シャッターが開かなかったのに、もう巻き上げないと写せないと言う状況がありました。
これはもうちょっと調整した方がいいのかも知れません。

とは言えフジカ35オートM、ファミリーカメラや散歩カメラとして使うにはとってもいいカメラです。
ネットオークションでも安く出ていますので、レストアして楽しんでみてはいかがでしょうか。

それともう一つ。
まもなくカウンターが「22222」になります。
キリ番を用意していますので、どしどしアクセス下さい。