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尾道発 - カメラ屋の独り言 -  Presented by せいのカメラ店



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オリンパスPEN EE-2のレストア解説の7回目。
第5回で露出計の修理について書きましたが、その時はセレンについてはほとんど触れませんでした。
今回たまたま他のEE-2で、セレンがよく無さそうなのがありましたので、この事例を参考にセレンの修理をお伝えいたします。
DSCF7593.jpg
まずは第3回の記事を参考に、露出計関係のユニットを取り外します。

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拍手[23回]

そしたら上の写真の黒い部分とメッキの部分を分離します。
板ゴムなどを机に置いて、その上にメッキの方が下になるように置いて、黒い部分全体を握って、押さえ込むようにして回せば外せます。
指先で持つと、ゆがみが出てうまく回せませんので、なるべく黒い部分全体を覆うように持って回して下さい。

DSCF7594.jpg
これが外れた状態。

そしたら中身を取り出して、
DSCF7607.jpg
プラスネジ2本を外しましょう。

DSCF7596.jpg
するとこのようにバラバラになります。

DSCF7598.jpg
ではセレンから出ている線と、メーターから出ている線が矢印のあたりで半田付けしてありますのでそれを外しましょう。

外したらセレンから出ている線にテスターを当てて、ちゃんと発電しているか確認しましょう。
今回のセレンでは発電を確認できませんでした。

でもそこであきらめてはいけません。
実はセレン自体がダメになっていることはほとんどありません。
発電が確認できない場合の多くは接触不良です。

20110427001.jpg
これはセレンの裏面ですが、赤矢印で示した銀色の部分が酸化したり、緑矢印の線の半田がはがれていたりと言うことがよくあります。

ですので裏面の線をもう一度半田付けし直すと良くなる事があります。
まずは裏面の銀色の部分を少し磨いて金属光沢が出るようにします。
そしたらそこに線を付け直しましょう。
しかし、今回の場合もそうですが、半田がものすごく付きにくいです。
今回もいくらやっても付きませんでした。

仕方が無いのでテープで押さえる様に貼り付けました。

この状態で発電を見てみると、うん、ちゃんとテスターの針は振れました。

ではせっかく外しましたので、メーターの方も見てみましょう。
DSCF7599.jpg
メーター本体をケースから出して、赤矢印の黒い線がつながったところと、緑矢印のアースにテスターを当てて、導通を見てみます。
するとちゃんと導通はあるものの、まともならテスターを当てると、テスターからの電気によってメーターの針が振れるはずなんですが、動きません。
これはどこかが短絡していると言うことでしょうね。

こういう不具合はとっても見つけにくいんですよね。
仕方が無いのでとりあえず、メーターをルーペでグルグルのぞいてみましょう。
コイルの線もちゃんとつながっているし、針の動きも軽いし、何が原因でしょうね。

と、よく見ると、
R0013895.jpg
赤矢印のスプリングが、本来なら緑矢印の部分につながってないといけないのに離れてますね。
ここが離れていると導通が無いと思うんですけどなぜか導通はありましたね。

とりあえずここを半田付けしてつなぎましょう。

そしたらもう一度テスターをつないで、
OKメーターの針も動きました。

ではセレンとつないで実際に光の加減で針の示す位置が変わるか確認しましょう。
OKですね。

後は元のように組みなおします。
まずはセレン用のレンズに感度調整用の円盤を載せます。
DSCF7602.jpg
組む時注意すべきところは、まずセレン用のレンズの赤矢印の部分に少し突起がありますので、
それを緑矢印の切り欠きに合わせてはめます。

DSCF7606.jpg
そしたら、セレンを載せて、赤矢印の隙間から線を中に入れ、
緑矢印の透明の樹脂のリングを取り付けます。
そしたらその上から青矢印の心中の円盤を載せて、前側からネジ留めします。

R0013897.jpg
セレンを組んだものを黒いケースに入れる時は、赤矢印のレバーが、緑矢印の切り欠きにはまるように位置を合わせます。

と言う感じで、セレンの復活方法、終了です。

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◎ 拍手コメントより

流石です。私も修理が趣味なのですがなかなかここまでは出来ません。^_^;先生と呼ばせて頂きます。今後も宜しくです(^O^)/

おさる 2011/05/27(Friday)14:36:21 Edit
◎ Re:拍手コメントより

おさるさん、拍手コメントありがとうございます。
先生なんてよばれるとこそばいいのでやめて下さい。
でもカメラの修理は楽しいですね。
動かなかったものがちゃんと機能するようになって、しかもきれいな写真が撮れたらうれしくなりますね。
私としてもこのブログが参考になうならうれしい限りです。

【2011/05/2714:40】
◎ 無題

はじめまして・・・
古いカメラをちょこちょこ集め、修理して楽しんでいます。
PENなどこの時代のカメラのセレン電池、劣化しているものが多いですよね。
私の持っている未修理のPENシリーズは、ほとんど赤ベロが出なくて、絞りは変化しているけれどシュッターは単速、あとは真っ暗闇でもシャッターが切れたり、といろいろです。
こちらのページ、とても参考になりました。なんとかPENたち、生き返らせてあげたいものです。

のこのこ 2013/12/01(Sunday)20:28:55 Edit
◎ Re:無題

のこのこさん、コメント有り難うございます。
セレンですが、意外と劣化してない気がしますよ。
ハンダ付けされたリード線のハンダを付け直すなどしたら復活することも有ります。
光によって発電量が変化しているかテスターで測ってみてください。
メーターの方も、導通テストして針が振れれば大丈夫です。
レストアは楽しいですね。

【2013/12/0217:42】
◎ セレンの半田付け

はじめまして、素人ながらPENの修理をしているのですが古いセレンに半田がのらなくて何回かセレンをダメにしています^^;
テープで貼り付けるとは、半田無しでただ、貼り付けてるだけなのでしょうか?すっぽ抜けたりしないんでしょか?付きやすいテープの種類とかありますか?色々気になってしまって……詳しく知りたいですm(_ _)m

しゃどう 2017/03/21(Tuesday)18:03:43 Edit
◎ Re:セレンの半田付け

しゃどうさん、コメント有難うございます。
セレンのハンダ付けはとっても難しいですよね。
この記事で使っているテープは、フィルム現像に使うテープで、一般には販売されておりません。
そこでですが、電導性のテープを使ってみるといいかもしれません。
テープにハンダ付けできるものもあるようですので、セレンの電極に貼って、そこにリード線をハンダ付けするという方法も可能かもしれません。
私もまだ試していませんので確実というわけではありませんが。

【2017/03/2314:43】
◎ 無題

返信ありがとうございます。
市販されてないんですね、残念(>_<)
伝導性テープですか、そーいう物がある事を初めて知りました。次にセレンの交換する時に試してみたいものです^^
あと余談ですが自己癒着テープでぐるぐる巻きにするのもどうかなー?と最近考えていましたw試してはいませんが。

しゃどう 2017/03/29(Wednesday)13:44:39 Edit
◎ Re:無題

電導性のテープは市販されていますので、試してみるのもいいかもしれませんね。

【2017/04/0108:59】
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